【絵本原作】バンパイアのたいようかくし
1
よる ひつぎのなからでてくるのは
バンパイア
バンパイアは おもうのです
「たまには ひるにうごきたいなぁ」
2
バンパイアは ひるにでましたが
「あっついよーーー」
3
たいように はらをたてた バンパイアは
おおきな まるい ひつぎをつくりはじめました
まるいちにちつくって ようやくできました
その まるいひつぎに
4
よる まだねているたいようを いれてしまいました
「ガハハ これでひるでも あつくないぞ」
5
バンパイアは うれしくなって
あさから そらのしたを はしりまわりました
6
「たいようが ないなぁ」
ひとびとは くらいそらをみながら ふあんそうにいいました
バンパイアは
「たまには いいではないか」とはなを ならしました
それから しばやくたった あるひ
7
トマトジュースをのもうと おもいましたが
トマトジュースが うっていません
「トマトジュースは なぜないのだ」
「トマトが そだたないんです」
たいようがなくなって トマトがえいようをとれないから そだたないのです
8
バンパイアは あたまをかきました
「トマトジュースをのむには たいようをだしてトマトをそだてるしか... いや でもひるまもそとにでたいからなぁ」
バンパイアは かんがえた あげく トマトのうかにあいにいきました
9
「トマトは やはりたいようがないと ダメなのか?」
「そうですね たいようでてきておくれ」
のうかは いのりました
「だがな わがはいは たいようがでてくると あつくてくるしいのだ」
「それなら いいものがありますよ」
のうかは いえのなかにはいって ごそごそごそ
10
「これをつかってください」
のうかが とりだしたのは くろいおおきなかさです
「なんだね このかさは?」
「ひがさです やさいがひをあたりすぎてくさらないように つくったものです 」
のうかから ひがさをもらった バンパイアは たいようをひつぎの なかからだしました
11
そらに もどった たいよう
あかるさが もどりました
12
たいようがもどったことで
トマトも そだちました
バンパイアは ひがさをさしながら
ひるまも ごくごく トマトジュースをのみました