杉並区と高校野球

東京都内の6区市と隣り合り、閑静な住宅街と自然が広がる杉並区。
「高円寺」「阿佐ヶ谷」などの人気エリアや「久我山」などの高級住宅街など幅広く展開し、「渋谷」「新宿」とった都心にもアクセスが利く。

ファミリー層が多く、だが他にも夢見るミュージシャンやお笑い芸人の卵たちが多く住む印象も強い「杉並区」の球児たちを紹介させて頂く。

甲子園出場校や。上位常連校など強豪がズラリと名を並べる。

①中大杉並

中大杉並

中央大学の附属学校である、通称「中杉(チュウスギ)」

今年の夏季大会ではベスト16まで勝ち残り、覇者「東海大菅生」と1点差の痺れる試合を展開した実力校。

2018年度までは「中央大学」より大学生の学生コーチが1年ごとに指導していおり、一時期話題にもなった。
サッカー部や陸上部との兼ね合いで、曜日・時間を分け合い練習を行っていながら、実力を蓄えている。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト16
●練習場所/校庭グラウンド 他
●練習時間/週5日

②國學院久我山

久我山

毎年難関大学への進学者を多数出しながら、運動部は全国優勝の実績を残すなど「文武両道」を正に有言実行していおり、野球部も例外では無い。
同校野球部は春に3回・夏に3回の甲子園出場を果たしており、現千葉ロッテマリーンズ監督の「井口 資仁」。現北海道日本ハムファイターズ 一軍外野守備コーチ兼打撃コーチ補佐の「矢野 謙次」等多数のプロ野球選手を輩出している。

勉強の時間を確保させる為に、野球部の練習は平日約3時間程。
また専用グラウンドも無く、強豪校としては珍しい環境下、「生徒の将来の為」文武を疎かにすることはない。目標は「全国制覇」だ

【プロフィール】
●夏季最高成績/甲子園出場(2回戦敗退)
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日
●主なOB /井口資仁(ロッテ監督)矢野謙次(日ハムコーチ)

③西

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校則のない自由な私服校であり、学問を探究するアカデミックな校風である。通称「西高(にしこう)」。全国でも屈指の偏差値の高さを誇る名門校でもある。

今年の夏季大会でも、HRを放つなど選手たちは力強いスイングを放っており、力は非常に感じる。

過去西東京で同じように学力の高い「都立国立」が都立で初めての甲子園初出場を果たしたように、西高も上位へ食い込み、甲子園へ出ることを目標に日々練習に取り組んでいる。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会3回戦
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日

④杉並工業

杉並工業

2013年に創立50周年を迎えた工業高校。生徒の資格取得を重視しており、毎朝8時から資格講習会を開き、きめ細かく指導。また、都立高校としては2004年12月にいち早くISO14001の資格を取得している杉並工業。

杉並区という都心ながら、内外ノックを練習出来る大きなグラウンドを持ち、毎日朝から放課後18時まで練習に励んでいる。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会2回戦(近年)
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日

⑤専修大学附属

専大附属

専修大学「附属」の名がつくものの、実際は「係属」扱いでありだが9割の生徒が専修大学へ進学する同校は、2013年夏季西東京大会ではベスト8まで進出した中堅校。他、プロ野球選手も複数輩出している。

校内にはまともに練習が出来る環境が無い為、週に2〜3日は「多摩一本杉球場」まで赴き練習している。
なかなか8強の壁を越える成績はまだ出ていないもの、それでも確実な力と可能性は強くある。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト8
●練習場所/校庭・多摩一本杉球場
●練習時間/週6日
●主なOB /大竹 憲治(元巨人)大輪 弘之(元野球解説)

⑥杉並

杉並

「自主・素直・気魄」が教育目標。「文武両道の中堅進学校」を掲げており、都会にありながらも広大な敷地に明るく広々とした校舎と、充実した最新の施設・設備をもつ。
グラウンドの黒板に書かれた「東京制覇」と「猪突一進」
甲子園4強の翌年の「日大三」をかなり苦しめあと少しで勝利まで追い詰めた。センター100m・右翼80mと広大な敷地に置かれたグラウンドで選手たちは非常に意識が高く「勝利」を追い求めている。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト16
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日

⑦日大二高

日大二

お笑い芸人「オードリー」の母校としても知られている、男女共学の中高一貫校。
同校野球部は「勉強100%・野球100%」をモットーに掲げ、夏の甲子園大会には4回・春の選抜大会には2回の出場実績を誇る強豪校。そして国体優勝の実績もある。

今年の夏季西東京大会でもベスト8まで勝ち進み、同年秋季大会でもベスト8。2年連続で選抜21世紀枠東京都代表校に選出候補された。
甲子園まで手が届かずとも、近年はコンスタントにベスト8以上まで進出しており、東京を代表する強豪であることは間違いない。
校舎のある杉並区天沼から立川市にある専用グラウンドへ移動し、月曜を除く平日と、土日は練習試合等を行い、遠ざかっている甲子園に向けて汗を流す。

【プロフィール】
●夏季最高成績/甲子園出場(ベスト8)
●練習場所/立川市・専用グラウンド
●練習時間/週6日
●主なOB /池田豪(元MLBスカウト)川尻哲郎(元阪神)

⑧豊多摩

豊多摩

校地は39,000平方メートル(東京ドームの83%)と広々とした敷地に校舎を構え、スタジオジブリの「宮崎駿」の出身校でもある。
そんな同校グラウンドでは「練習試合」を行うことが出来る。

都立城東から3年前の「2016年」に平岩監督が赴任し、野球部は意識改革が進んだ。その結果、昨年2019年に西東京ベスト8まで進出。
今年の秋季大会でも甲子園優勝経験のある「岩倉」相手に敗れはしたが善戦した。

歴史のある野球部ではあるが、まだまだ「これから」のチームであり、再び上位進出することができるか期待が高い。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト8
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日

⑨佼成学園

公正学園

立正佼成会を母体とする学校法人が経営する中高一貫校。
春は1966年・1968年の選抜大会に出場。夏の甲子園は1974年に出場を果たしている古豪。
だが2012年・2020年の夏季西東京大会では「準優勝」
2017年の秋季大会でも50年ぶりの決勝進出し「準優勝」と、近年再び強さを取り戻している強豪。

同じ杉並区「大宮」に全面人工芝の「総合グラウンド」を擁し野球に打ち込める環境は揃っている。
甲子園からは長年遠ざかってはいるが、間違いなくあと1歩まで来ている。そのあと少しの壁を越えるのが来年なのか、再来年なのか。
だが決して遠くはない事は確かだ。

【プロフィール】
●夏季最高成績/甲子園出場(2回戦敗退)
●練習場所/杉並区大宮専用グラウンド
●練習時間/週6日
●主なOB /吉田大成(ヤクルト)森山正義(明治学院大学監督)他

⑩日大鶴ヶ丘

日大鶴ヶ丘

『明大前』駅から徒歩8分という都心に校舎を持つ。通称「日鶴(ニッツル)」
野球部は校舎から少し歩いたところにある「総合グラウンド」をサッカー部、アメリカンフットボール部と共有して使っている。

学校の規定により19時には完全下校のため、平日は約2時間と短い練習時間ながらも、第72回の1990年。第90回 2008年、第96回 2014年の 計3回の甲子園大会出場の実績を持つ。

2018年には現横浜DeNAの「勝又温史」を擁し西東京大会準優勝を果たし、あと一歩であった。

打者ならば打率・長打率・塁打率・打点・本塁打数・出塁率など。投手なら四球数・奪三振率・防御率。マネージャーが試合ごとにスコア表をパソコンに打ち込み、各データを算出し、チームで共有している。部員数は約100名と多く、「データ」を選考しメンバーを選出している。

【プロフィール】
●夏季最高成績/甲子園出場(ベスト8)
●練習場所/校内総合グラウンド
●練習時間/週6日
●主なOB /勝又温史(横浜)坂本竜一(元西武)他

杉並区は激戦の西東京であることを加味しても、非常に力のある強豪校たちが多い。

それぞれが広い敷地にあるグラウンド。もしくは専用グラウンドを所有していることから、質の高くより実践に近い練習に取り組みやすいという理由もあるのだろうか。