目黒区と高校野球
「緑豊かで文化的」「おしゃれなまち」「住みやすい」
中目黒と自由ヶ丘は誰もが一度は憧れを持つ街であり、交通の利便性と、歴史・文化が香り調和の取れたイメージが根強い目黒区。
他県でいえば「さいたま市」都内でいえば「品川区」とさほど変わらない面積ながら、10つの高校が在る。
今回はその目黒区で学び、白球を追う球児たちが学ぶ高校を紹介させて頂く。
①目黒
祐天寺に校舎を構える「都立目黒」は高偏差値を誇り、毎年数多くの進学者やまた著名人を輩出している。
「不撓不屈・走姿顕心」のスローガンのもと、日々練習に取り組む都立目黒は、過去には夏季東京大会3回戦・秋季大会は本大会に出場し、格上相手にも善戦をしている。なかなか環境に恵まれないながらも、全員が気持ちよく声を出し溌剌とプレーする姿は非常に応援したくなるチームだ。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会3回戦
●練習場所/校庭・グラウンド
●練習時間/週6日
②桜修館
僅か数名から発足した同校野球部も数年かけ、50名前後のチームへと成長を果たし、2016年にはベスト16まで進出した、まだまだ成長著しい注目校。
中高一貫校の同校は、高校からの新規入学は出来ないものの、桜修館で学びそして野球をやりたいと中学入試を乗り越え入部者も着実に増えてきているとのこと。
まだまだ歴史は浅いが、確実に実績と実力を積み上げている。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト16
●練習場所/校庭・グラウンド 他
●練習時間/週6日
③日工大駒場
16年、17年の夏季東京大会では、2年連続ベスト32まで進出している。
都心の校舎である為に、他の高校同様に平日は校庭で。休日は外部まで遠征に行き練習試合を積み、限られた時間で効率よく。そして経験を重ねている。
また学業においても「工業」を一貫に学ぶ事が出来る環境を揃えている為、野球に取り組みながら専門的な分野を勉強できる。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト32
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日
●主なOB /阿部重四郎(元大東京)他
④多摩大目黒
めぐろキャンパスからバスで約50分の所に在る「あざみ野セミナーハウス」は、緑豊かな自然環境の中、人工芝の広々としたグラウンドが展開しており野球部はそこを利用し週3日練習を行なっている。ナイター設備・トレーニングルーム等充実した環境の他、豊富なコーチ陣を揃え手厚い指導を受ける事が出来る。
近年は強豪校の壁に憚れているものの、だが善戦している。
ベスト16進出もやがて通過点となるだろう。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト32
●練習場所/校庭・駒沢球場・多摩大あざみ野グラウンド
●練習時間/週6日
⑤目黒学院
創部70年を超える同校は、過去夏季東京大会ベスト4という記録を立てている。
コンスタントに力のあるチームを作り上げており、秋季・春季大会の本大会に出場することも珍しくはない。
川崎「中野島グラウンド」を利用し練習を積んでいる。
強豪として名を馳せる「ラグビー部」の後を追い、甲子園大会出場を目指している。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト4
●練習場所/中野島グラウンド
●練習時間/週6日
⑥駒場
文化祭では名物である「花火」が夜空に打ち上がり、部活動では水泳部がインターハイへ出場。サッカー部は全国優勝の実績を誇りながら、卒業生の多くが難関大学へ進学する。
他の部活動の兼ね合いもあり、グラウンドを半面使用し練習に取り組みながら土日は遠征に出かけ経験を積んでいる。
今年の夏季大会では「日大豊山」相手に2点差の好ゲームを繰り広げている。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会3回戦
●練習場所/校庭・駒沢球場
●練習時間/週6日
⑦国際
その名の通り国際学科のみが設置されており、高度な英語力を必要とし、また鍛えることが出来る「都立国際」
少ない人数ながら、全員で創意工夫し日々の練習に取り組んでいる。
また、学校の特色として中学まで海外で生活していた生徒が非常に多く、野球部員も例外ではない。故に他校とはまた異なる「個性」溢れるチームが作られ、非常に今後が楽しみなチームである。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会2回戦
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日
⑧自由ヶ丘学園
センス良い街並みが特徴的で、憧れの街でも常に上位に選ばれる「自由ヶ丘」に校舎を構える名の通りの同校は、2016年創部のこちらも非常に若いチーム。
それでも昨年は夏季東京大会では3回戦まで進出するなど、少しずつ力を付けている。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会3回戦
●練習場所/校庭
●練習時間/週5~6日
⑨目黒日大
2019年に日大準附属となったことで、「日吉高校」から校名を改称した同校。
芸能コースでは、「山口百恵」「仲間由紀恵」ら日本を代表する多数の芸能人を輩出している。
硬式野球部もベスト32まで勝ち進んでおり、学校グラウンドの他「日本大学芸術学部所沢球場」などを使用し「甲子園出場」を目標に日々練習に励んでいる。
結果2019年秋季大会では1年生主体で本大会まで勝ち進んでいるように、実力は確かに歴史と共に積み上げている。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト32
●練習場所/校庭・所沢球場
●練習時間/週5~6日
目黒区の高校は比較的「新しい」チームが多く、まさに「伸び代満点」の高校ばかりであった。
なかなか、目黒区の高校は上位に食い込めてはいないもの、それでもその争いの中には加わっていける力はどの高校も確実に備わっている。