江戸川区と高校野球
都心部へのアクセスの良さや公園の多さから子育て世代が多いベッドタウンとして発展。毎年8月に行われる江戸川区花火大会は約14000発が篠崎公園先の河川敷で打ち上げられ、市川市側も含めると全国最大の140万人近くの観客を集めている。
自然が多く、水辺に踊る公園の多さ。国際色が豊かであり、また河川敷の多さにより「学生野球(小学・中学)」が非常に盛んでもある。
今回はそんな江戸川区の高校を紹介させて頂きたい。
①篠崎
東篠崎に校舎を置く都立高校。
2015年夏季東東京大会では、同校初のベスト4まで進出した実績を持つ。
限られた学校の校庭を使用しながら、それでも江戸川の河川敷や、江戸川球場を使用し実戦練習を補い練習に取り組んでいる。
「応援されるチーム」を目標に2015年に叩き出した以上の成績を目指す。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト4
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日
②小松川
創立100年を越える伝統校。外野ノックが十分可能な90×60のグラウンドを使用し、短い練習時間ながら効率よく質の高い練習を一人一人が行っている。
また、月に1・2回江戸川球場を使用し、実戦形式の練習に取り組んでいる。
2019年春季大会でベスト16まで進み、夏のシード権を獲得するなど、着実に実績を積み上げ始めている。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト16
●練習場所/校庭・江戸川球場
●練習時間/週6日
③江戸川
松島に校舎を置き、80年の歴史を持つ伝統校。通称「江戸高(エドコウ)」
夏季東東京大会ではベスト16以上の成績を安定して叩き出している実力校。
両翼90M・C 110Mのグラウンドの他、4人が投球可能なブルペン・トレーニングルームなど、都立高校では随一の設備を誇る。
ボトムアップ式の活気溢れるチームスタイルで、念願の甲子園出場を目標に日々前向きに練習に取り組む。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト8
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日
④小岩
東京23区内では非常に珍しく「体育館」を2つ所有する他、図書室の資料数は東京都内でも随一を誇る「文武両道」の同校。
「甲子園が迎えに来るチーム」を合言葉のチームスタイル。
身体の感覚を鍛える為に、ユニークな練習道具を用い取り組んでいる。
R72・C・L100Mの広々としたグラウンドを所有し、夏季東東京大会では2017年から4年連続ベスト32まで勝ち進んでおり、今後の上位進出が期待できる。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会4回戦
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日
⑤葛西工業
2018年から人数不足で大会への不参加が続き、2019年以降、部員が居なくなり活動が無くなっていた野球部。
だが2020年、野球好きな有志たちが集い2年振りに活動を再開した。
そして秋季大会では2年振りの公式戦に挑んだ。
惜しくも敗退し本大会への出場は果たせなかったが、部員も揃い選手達強い眼差しで次に目標を定めている。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会2回戦(近年)
●練習場所/校庭
●練習時間/週5~6日
⑥紅葉川
臨海町に校舎を置く、通称「紅高(モミコウ)」
部活動が盛んな高校であり、2010年夏季東東京大会ではベスト8まで進出した。
その後も秋季・春季大会でもベスト16まで勝ち進むなど、実績を重ねている中堅校。
強豪私学とも互角に戦いを演じており、再び準々決勝の舞台に顔を見せる可能性と実力は十分に備わっている。
【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト8
●練習場所/校庭・江戸川球場
●練習時間/週6日
⑦関東第一
松島2丁目に校舎を置く通称「関一(カンイチ)」
2004年に男子校から共学化した。
野球部は夏8回・春6回の甲子園出場を誇る名門であり、数多くのプロ野球選手を輩出している。2019年の国体では見事優勝を果たした。
近年では東東京を代表する高校として台頭。全国的にも名が知られるようになっている。
「千葉県白井市」に専用グラウンドと寮を置き、野球に打ち込める環境が揃っている。全体練習は基本18時に終了し、その後は選手達が自主練習に取り組んでいる。
毎年好選手が台頭している。まだ成し遂げていない、念願の「全国制覇」は手の届く場所まで来ている。
【プロフィール】
●夏季最高成績/甲子園準優勝
●練習場所/千葉県白井市専用グラウンド
●練習時間/週7日
●主なOB /武田勝(元日ハム)中村裕太(広島)
江戸川区は私学・都立問わず実力のある高校が多い印象を受けた。
何よりも都心の高校と違い、都立高校のほぼ全てが広々としたグラウンドを所有し、また河川敷の球場や江戸川球場を近隣に置いており、環境面が備わっている為だろう。