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中野区と高校野球

東京23区の西部、武蔵野台地の一角に位置する中野区。
数多くの鉄道が通っていたり、武蔵野台地という強固な地盤を持っていたりするため、東京随一のベットタウンとして繁栄しながら、「中野ブロードウェイ」などサブカルチャーな一面も持ち合わす。
ファミリー層に手厚い支援を持つ大変住みやすいと穴場的評判の中野区。

東京高校野球において、かつては西東京に区分されていたが、2013年より東東京へ移動した。
かつて甲子園出場を果たしている強豪校等、今回は中野区の高校を。

①鷺宮

鷺宮

日本で最初に通学用に鉄道駅が誘致された学校であり、校名を冠した鉄道駅では全国唯一の学校にあたる。本校を卒業し、現在高野連公認審判員を務めるOB3名と指導体制の他、                       
80m×80mのグランド(練習試合可、マウンド常設)の他、3人用ブルペン・トレーニングルーム等環境面も充実しており、近年は強豪校とも接戦を繰り広げ、今年の秋季大会では「雪谷」を打ち破るなど、勢いを付けている。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会3回戦
●練習場所/校庭
●練習時間/週5~6日

②中野工業

中野区野方に所在する都立工業高等学校。通称、「中工(なかこう)」。

ここ数年は部員不 足などの影響で年間に行われる 3 つの大会にも満足に出場できずにいるが、かつては多くの東京都を 代表する指導者のもと、数々の戦歴を残してきている。
小・中と野球経験のない部員でも、試合出場を果たし私学相手に果敢に挑み善戦を繰り広げている。

以下のURLに同校野球部監督によるメッセージが記載されており、白球を追う球児。そしてそれを目指す中学生達に、非常に熱く心を揺さぶる言葉を残している。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会2回戦
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日

③富士

富士

2人の芥川賞を輩出の他、数多くの第一線の文芸家達を卒業生に持ち、剣道部や薙刀部・女子バレー部など全国レベルの運動部を持つ。
野球部も、2007年の夏季西東京大会にノーシードながらベスト8まで勝ち進んだ実績を持つ。

東大・筑波大・慶應大等の高レベルの大学選手と合同練習を行うなど、他の高校と比べて特色的な取り組みを行いレベルアップを図る。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト8
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日

④明大中野

明大中野

多くのスポーツ選手や、芸能人を輩出した「明治大学附属中野」

「明大中野八王子」「PL学園」と姉妹校である同校野球部は、2008年秋季都大会では4強入りを果たし、2009年第78回選抜高校野球「21世紀枠校」として都高野連の推薦を受けた。近年でも2015年夏季東京大会ではベスト8まで勝ち上がるなど、非常に力のあるチーム。

月・水・金・土・日曜と祝日は明大中野南野グラウンド、火曜日は本校校庭で練習に取り組んでいる。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト8
●練習場所/校庭・明大中野南野グラウンド
●練習時間/週6日
●武田一浩(2006WBC投手コーチ)他

⑤実践学園

実前学園

中学・高校の男子卓球部、高校女子バスケットボール部はインターハイなど全国大会出場の常連校である同校野球部も、全国選抜大会の21世紀枠にノミネートされたことがある。

17、18年と夏季東京大会でベスト16に進出し、また今年は24年振りにベスト8へと進出。高尾に全面人工芝の野球場を備えている他、室内練習場・トレーニングルーム・寮が完備され、めいっぱいに野球に打ち込める環境が揃っている。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト8
●練習場所/高尾市・専用グラウンド
●練習時間/週6日
●主なOB /村越茶美雄(元NPB審判)

⑥武蔵丘

武蔵丘

練習試合を行える広さを持つ本校グランドの他にも「朝霞中央公園野球場」「新座市総合運動公園野球場」を使用し練習を行う。

最高成績はベスト32ながらも、甲子園出場経験のある「成立学園」「安田学園」西東京の都立の強豪「昭和」を過去下すなど、底力は確かにあり今後の上位進出も大いに期待出来る。

中学生向けのホームページ等内容も充実しており、同校を検討し野球部に入部したいという中学生は是非覗いてみてはいかがだろうか??

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会4回戦
●練習場所/校庭・朝霞中央公園野球場 他
●練習時間/週6日

⑦東亜学園

東亜学園

中野区上高田五丁目に所在する私立高等学校。
1986・87・89年の夏の甲子園大会に出場実績を持つ強豪校。
男子バレー部は全国制覇8度を誇る屈指の実力を持っている。

昨年のエースが東京選抜に選ばれるなど、毎年力のある選手と、チームを作り上げ、近年は再び夏・秋共に上位へ進出を果たしている。

校舎は中野にありながら、小平市にグラウンドを持つ。左翼85・右翼60と狭いグラウンドでありながら、18時からはサッカー部との併用になり環境面は決して優れているとは言えないものの、木製バットでの打撃練習を取り入れ、打撃力を向上。創意工夫を凝らし、積み上げた歴史の上で選手達は偉大な背中を追い甲子園出場から目を逸らさない。

【プロフィール】
●夏季最高成績/甲子園出場(ベスト4)
●練習場所/小平市・専用グラウンド
●練習時間/週6日
●主なOB /川島堅(元広島)他

⑧堀越

堀越

「芸能コース」が非常に有名な同校野球部は、1969年選抜甲子園大会では準優勝。他70年・75年・88年・92年に選抜出場。
夏の選手権大会では1967年に初出場を果たし、75年・88年・93年・97年に甲子園の土を踏んでいる古豪。

「八王子総合体育施設」内の堀越球場にて練習を行っており、「岩隈 久志」「井端 弘和」など名だたるプロ野球選手を輩出している。

近年は都大会の上位に顔を出すものの、甲子園大会への出場は果たせていない。
だが、過去の豊富な実績と、なおも変わらぬ強さを持ち「東東京」を制する日は決して遠くないだろう。

【プロフィール】
●夏季最高成績/甲子園出場(2回戦敗退)
●練習場所/八王子・堀越球場
●練習時間/週6日
●主なOB /岩隈久志(元MLB)井端弘和(元巨人コーチ)