千代田区と高校野球

東京都の区部中心部に位置する特別区であり、
皇居、国会議事堂、内閣総理大臣官邸、最高裁判所をはじめとする主要政府機関、また日本を代表する大企業の本社が数多く置かれる。等、まさに「日本の中心地」である千代田区。
歴史上有名な「桜田門外の変」が起きた場所でもある。

今回は目まぐるしく巻き起こる経済の荒波の中に校舎を構える高校と野球部を紹介させて頂きたい。


①錦城学園

金城学園

福澤諭吉の高弟である矢野文雄が、慶應義塾旧医学校跡に創設した、三田予備校を源流とする慶應義塾の関連校であり、
「芥川龍之介」「犬養毅」「田中角栄」等数多くの偉人・著名人を輩出している名高い伝統校。

同校野球部は2013年に東東京で初のベスト8まで進出。
千代田区のビル群の真ん中に校舎を置く為、練習は「西高島平グラウンド」まで移動し行う他、駒沢球場・江戸川球場等を使用し甲子園出場を目指している。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト8
●練習場所/西高島平グラウンド・駒沢球場 他
●練習時間/週6日

②正則学園

正則学園

文豪「石川啄木」ら多くの著名人を輩出している伝統校。
野球部は1986年にノーシードから勝ち上がり東東京を制覇。甲子園に初出場を果たし一時期大いに話題に上がった。

しかしその後、上位へ顔を見せる事はあったが、近年はなかなか勝ち上がらず低迷していた。
昨年に、東北高校で甲子園出場を果たし、社会人の強豪「伯和ビクトリーズ」の主将であり4番打者であった「国島一平」氏が監督に就任。
再び「正則学園」旋風を高校野球に巻き起こせるか期待したい。

【プロフィール】
●夏季最高成績/甲子園出場(1回戦)
●練習場所/校庭・大田スタジアム 他
●練習時間/週6日

③東洋

東洋

「水道橋駅」すぐにあり、東京ドームを傍に置く同校。
2001年度より男子校から共学へと変わった。

「全国制覇」と高い目標を掲げ、江戸川の河川敷にある専用のクラブハウスとグラウンドにて練習に打ち込む。
平日は校舎内で打撃練習、土日は練習試合を行い力をつけてきた。

結果はまだまだ伸び悩んではいるが、実力のある選手は毎年育っており、どこかできっかけを掴めれば充分に上位へ勝ち上がることも可能なチームだ。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会3回戦
●練習場所/江戸川河川敷グラウンド
●練習時間/週5~6日

④日比谷

日比谷

東京屈指の進学校として知られる「日比谷高校」
しかしそのイメージとは裏腹に、勉学以外にも生徒達は熱心に取り組んでいる。

長い伝統と歴史を持つ日比谷高校硬式野球部は、平日は校庭で創意工夫を凝らし練習に励んでいる。
1946年「東京都立第一中学」時代に東京大会準優勝の成績を持つ。
以降は成功成績はベスト32と、なかなか16の壁を越えれずにいるが、選手達は非常にまとまりを見せ、底力はある。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会準優勝
●練習場所/校庭
●練習時間/週4~6日

⑤区立九段中等教育

九段

東京都立九段高等学校を前身とし、東京23区の区立初の中高一貫校。
高校課程の学問を教授する教育施設で「区立」なのは全国でも当校のみ。

6年間共にする仲間との意思疎通は、他のチーム以上の絆を感じる。
まだ上位へはなかなか勝ち進めていないが、投手を始め力のある選手が備わっており、決して大きくない校庭で一戦必勝・勝利を目指している。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会3回戦
●練習場所/校庭
●練習時間/週5~6日

⑥二松学舎大学附属

二松学舎

千代田区九段に校舎を構える、「二松学舎大学」の附属高校。
練習グラウンド及び寮は千葉県柏市の二松學舍大学の柏キャンパス内にあり、選手は朝5時20分に起床後寮からバスで柏駅まで移動し、電車を乗り継いで九段下の校舎に登校。授業後に再度グラウンドへ戻り練習を行う。

春の選抜甲子園大会には4度の出場を誇りながら、夏は計10度決勝で敗退し涙を飲んだ。
だが2014年に夏季大会で初めての甲子園出場を果たすと、2017年・2018年と連覇を達成。2015年にも選抜出場を果たし、長年の無念を晴らすかのように近年は勝ち上がり続けている。
現広島カープ・侍JAPANに選出された「鈴木誠也」や、巨人の「大江竜聖」などプロ野球選手も幾数人か輩出している。

【プロフィール】
●夏季最高成績/甲子園出場(3回戦敗退)
●練習場所/千葉県柏市専用グラウンド
●練習時間/週6~7日
●主なOB /鈴木誠也(広島)大江竜聖(巨人)