Uターン転職奮闘記 田舎に戻る決心
入社5年目。新卒で入って頑張ってきた会社。でも、大した成績なんてないし、事務職だから大きくスポットライトが当たるわけでもない。本当にこのままでいいんだろうか。何のために働いてるのか、自分が何をしたいと思って毎日過ごしているのか、分からなくなっていた。
割と激務な会社で、大体は22時に帰宅。夜ご飯食べる元気も湧かなかった。一言で言えば、このまま生活続けるのがしんどかった。
この会社を選んだのは自分自身だし、仕事内容に不満もない。
でも、自分が叶えたいこと全部叶えられるだろうか。
青森の田舎から出てきて東京で働いて、生きる目的が見えなくなっていた。
仕事は人生の一部なはずなのに、仕事の中に自分の人生を見出そうとしてる。実際は見出すこともできないから、被害者ぶった面しかできない。
心が疲弊している時、不思議だけど母から連絡が来た。全部分かっていたよという様な、妙な勘が母にはある。「帰っておいで」の一言に甘えて、ゴールデンウィークは久しぶりに帰省した。コロナもあって、1年近く帰っていなかった。
実家では、家族が揃う時に天気も季節も気にせずBBQをする。(さすがに冬以外だけど)雨でもガレージで肉を焼くくらいだ。ラジオをBGMに、気の済むまで肉を食べてお酒を飲む。この習慣が懐かしくて、たまらなかった。
サンチュで豚肉巻いてガブリと食べ、ハイボールを飲む。最高の気分だった。
後半はお腹も膨れるから、酒から温かい緑茶に変わる。おへそのから指先まで、じんわりと心地よく温めてくれるその味に、私は何度助けられただろうか。
星も綺麗に見える春の涼しい夜に、パーカーのフードを被りながら両親にこれからのことを話した。
「こっちに戻ってきたい。こっちで働いてお金貯めて、大学行き直したい。一度諦めてた英語、もう一度やりたい。」
自分でもびっくりするようなことを話していて、ハッとなった。でも、今まで押し殺していたことをやっと出せたような気がした。
夢は海外に向けて青森の素晴らしい食や文化を伝えたり、逆に青森に伝えること。(ここら辺は長くなるので今回は割愛。)
仕事以外の時間は夢を叶えるための勉強の時間に充てたい。経済的にも、固定費が安く済む実家に戻って、お金を貯めたい。そうやって自立したい。
わがままだらけな話なのに、不思議と両親は賛成してくれた。
「1回きりの人生、あなたが好きなようにしなさい。私たちもやりたいことやった時代があったのだし、今もそうやって生きてる。あなただってそうして良いんだ。会社には代わりになってくれる人が沢山いる。でも、あなたの人生を送れるのはあなただけ。」
その言葉に背中を押されて、私はUターン転職しようと決めた。
とはいえ、、仕事のある東京からいきなり転職。大したスキルもない。。
現職は相変わらず残業時間45時間超えの激務。
ここから決して順調とは言えない、頓挫だらけの転職活動を始めるのだった。。