バイキングの盛り付けに生き様が出る
先日、出張にかこつけて熱海のニュー・アカオに宿泊してきました。古いけれど高度経済成長期の豊かさ、イケイケ感をそのまま具現化したような宿。真っ赤で巨大なダイニングにはずらりと料理が並び、私たちも大興奮。
そこで思い出しました。昔から、ホテルのバイキングの盛り付けが苦手でした。下手したら皿の半分しか盛らないまま席に戻ってきて、なんか妙に余白が多い、不恰好な盛り付けの皿と対峙することになります。
友人からも「創作フレンチのお皿みたい!」と笑われてしまいました。そんな彼女の皿に目をやると……まあ器用にちょこちょことありとあらゆる料理が乗っかっているではありませんか。
バイキングの盛り付けって、その人の思考と生き様が出るなぁ、と思います。そして内省します。10代20代の頃はいくらでも食べられるような気がして、あれもこれもとよそってしまい、お腹が膨れて気持ち悪くなることもしばしば。目に入ったものがすべて欲しくなり、欲張って食べきれないこともあったし、序盤でお気に入りを見つけてガッツリ盛った結果、「しまった! 最後に一番食べたいものがあった!」なんて失敗もよくありました。
それが30代にもなると、自分のキャパくらいはしっかり把握できているし、無茶をすることもなくなります。そもそも「全部取り」が難しいってことだってわかっています。でも、これって「諦め」とかじゃないんですよね。わかったうえで、「どれを優先するか」って考えて、心地よく味わえるバランスを探るのも楽しいものです。
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