【福島県】観音沼森林公園へ行ってきました【下郷町】
江戸時代の街並みを色濃く残す茅葺屋根の宿場町・大内宿を有する、福島県南会津郡下郷町。
最近ではテレビ番組『帰れマンデー見っけ隊!! 』のバス旅企画・バスサンドやローカル番組『ふくしまSHOW』でも取り上げられたので、ご存じの方も多いのでは。
下郷町の中でも豊かな自然に定評がある「観音沼森林公園」へ足を運んだのは、少しばかり肌寒かった11月3日。日差しが出てきて気温が上がり始めた午後に、母と共に現地に到着した。
以前から紅葉が美しいという噂は聞いていたものの「鬱蒼とした山の中の何もない池のほとりだよ!」という母ブロックに遭い続け、実際に訪れたのはこれが初めて。
下郷町を通る国道289号から県道に入り道なりに進んで踏切を渡ると、会津鉄道の養鱒公園駅の手前に横断歩道が見えてくる。観音沼森林公園への案内はないが、ここを右折し、次の二叉路の左をひたすら登っていくと観音沼森林公園へと辿り着いた(我々は地元民である母の道案内でこの道を行ったが、カーナビで会津鉄道の会津下郷駅から川を渡るルートを提示される方もいるだろう。最終的には同じ道に辿り着くのでどちらから行っても問題はない)。
待って。
めっちゃ車いる。
途中から下ってくる他県ナンバーの車の多さで薄々気づいてはいたが、めっっちゃくちゃ観光客がいる。紅葉の名所は伊達じゃないということか。
なんなら一番上の市営無料駐車場に辿り着けるか不安になるくらい、道路脇に点在する駐車スペースに車がひしめいていた。
幸いにも少し手前の、トイレ(とても手入れが行き届いていた)の近くに停められて事なきを得た。
気持ち足が不自由な母を連れて車を降り、すぐ横の入り口から公園内へと入ることに。
福島県の自然に触れてる実感が湧いてくる、見慣れた看板がお出迎え。
しかし突然熊に遭遇した時、母に腕を貸していて対処が遅れては困るので、杖を使ってもらうことにした。
沼に沿って道が左右に分かれており、おそらくは左に行くのが正しい順路なのだとは思うのだが、この場所には地図看板もパンフレットもない。
加えて母の足がどこまでもつかわからないので、歩きやすそうな右周りのルートを進むことにした。
山奥の公園というには意外なほどに、とても歩きやすく整備されている印象を受けた。ちょうどいい間隔でベンチも設置されており、足が衰え気味な母でも休み休み歩けてとてもよかった。
むしろ母は「私が前に来た時はこんな綺麗じゃなかった」「もっと暗くて怖かった」「私の知ってる観音沼じゃない!!」と混乱しているほどだった。それっていつの話?と訊ねたところ、返ってきた答えは「70年前」。
それは森林公園になる前の沼だったのでは???
それで散々わざわざ行くところじゃないと言い続けていたのか。こんなにも整備してくれた下郷町に謝りたまえよ……。
母が子供だった頃は沼のほとりを一周できる散策路はなかったらしく、ぐるりと歩けるのがとても新鮮だったらしい。杖のおかげで自分のペースで歩けたからか、紅葉を満喫しながら写真を撮り休憩をとりながら緩やかなアップダウンのある1周約1.2kmの道を歩き切ることができた。
公園内には坂上田村麻呂の建立と伝えられる嶽観音堂があった。
御本尊の聖観音菩薩が観音沼の由来であるそうな。
あとで見たパンフレットによれば、観音沼森林公園には全9コース、総延長3.2キロメートルの遊歩道が設置されているとのこと。母の足が良くなったら他のルートも歩いてみたいものである。
紅葉だけでなく、ミズバショウやレンゲツツジなど季節に応じて咲くさまざまな花木などが植えられているそうなので違う季節も楽しめそうだ。
今年の紅葉はそろそろ終わりかもしれないが早くも来年が心待ちになる、そんな素敵な時間を楽しめる素敵な森林公園だった。
【11月8日追記】
下郷町といえば蕎麦の印象が強いのですが、個人的には鱒(ます)をお勧めしたい。観音沼森林公園からほど近い「養鱒公園」のレストハウスには食堂があり、養殖した鱒を使ったメニューがずらりと並んでいる。川魚が苦手でなければ、ぜひ一度お試しあれ。
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