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鬼滅の刃の不滅の想い(ネタバレ注意)

全国紙に「鬼滅の刃」コミック最終巻の広告を発見。

書かれているセリフは

鬼殺隊を束ねる産屋敷家の97代目当主・産屋敷輝哉のもの。

病による死期を目前に、

自らを囮にして鬼の始祖・鬼舞辻無惨をおびきよせ

鬼舞辻無惨を巻き込み自身が爆死する直前に 

永遠不滅のいのちを夢見ている鬼・無惨に対し語りかけた言葉だ。


産屋敷輝哉

『永遠というのは人の想いだ。

人の想いこそが永遠であり。

不滅なんだよ。』



人の想いが永遠なのは

後塵に想いを託した先人がいて

それを受け取り、繋いできた後塵がいたからだ。


鬼滅の刃 無限列車編 を見て

溢れる涙が堪えられなくなったのは

先人が想いを託し

想いが繋がれた瞬間に立ち会えたからだった。


煉獄杏寿郎

『今度は君たちが鬼殺隊を支える柱となるのだ。

俺は信じる。

君たちを信じる。』



煉獄杏寿郎の亡骸を目の前にして

煉獄杏寿郎の想いを受け止めきれない竈門炭治郎。


歴然たる実力差があって

とても煉獄杏寿郎のようになれるとは思えない炭治郎。


泣いている弱気な炭治郎に対して

同期・ 嘴平伊之助が泣きながら怒鳴りつけた。


嘴平伊之助

『なれるか

なれねぇかなんて

くだらねぇこと

言うんじゃねぇ!!

信じると

言われたなら

それに応えること以外

考えんじゃねぇ!!

死んだ生き物は土に還るだけなんだよ

べそべそしたって戻ってきやしねぇんだよ

悔しくても泣くんじゃねえ

どんなに惨めでも

恥ずかしくても

生きてかなきゃならねえんだぞ 』



怒鳴りながら号泣する伊之助に

煉獄杏寿郎の想いが繋がれたのを

ぼくらは目撃した。

そして観客であるぼくの目からも

堰を切ったように涙があふれだした。


鬼滅の刃は想いを繋いでいくという寓話だ。


産屋敷輝哉は一族から鬼を産みだし

千年に渡り呪われてきた先祖の想いを繋いできた。


鬼に殺された錆兎や蔦子姉さん ⇒ 水柱・富岡義勇へ

殺された家族や鬼になってしまった禰豆子 ⇒ 竈門炭治郎へ

雷の呼吸・育手 桑島慈悟郎 ⇒ 我妻善逸 へ

最強の日の呼吸の剣士・継国縁壱 ⇒ 竈門炭治郎へ



ふだんぼくらは想いを繋いでいるということを意識することはない。

目の前に何か人がつくった物があれば

それは誰かの想いが形になったものだ。


たとえば漫画を描くという想い。

鬼滅の刃の前に ONE PIECEがあって

ONE PIECE の前には ドラゴンボールがあって

ドラゴンボールの前には

と遡っていくと

手塚治虫にたどりついて

途中の作品が世の中に現れなかったら

鬼滅の刃という作品は世界に生まれなかった。


実際には作品が生み出された背景には

同じ漫画だけじゃなくって

さまざまな時代背景も含めて

そこには人の想いがある。

人間が社会生活、集団生活をしてきたということは

何らかの思いが繋がれてきたともいえる。


最終巻でつながれてきた想いが

どうなるのか見届けたいと思う。


こちらの新田さんの記事もとても興味深く拝見しました。




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