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40代妊活・出産に必要な覚悟(妊活,からだの話)
これからNIPTを受けようとしている42歳,出産の期待と覚悟をしつつ,どこか,途中で諦めなければならないかもしれないという不安も同時に抱えています。
40代の妊活・出産に必要なのは,「今回は諦めなくてはならないかもしれない」ということを常に受け容れる覚悟なのかも知れないと思います。
妊活を始める前,30代はおおよそピルを飲んできたし,私の卵巣は結構若く保たれているのではないかとタカをくくっていました。37歳で受けた血液1滴でできるという簡易のAMH検査がそこそこ結果良好だったことにも甘んじていました。
40歳,不妊クリニックで受けたAMH検査の結果は45歳くらいの卵巣というもので,絶望はしなくていいけれど,簡単に妊娠が望める立場ではないと思い知らされました。
40歳を超えると,採れる卵子の数が減ることはもちろんですが,そもそも卵子の質が悪く,採取できても受精できないか,妊娠確率の上がる「胚盤胞」まで体外で分割が進んでくれる確率が大きく下がります。そして,胚盤胞まで育ったとしても,その質が良くない。赤ちゃんになる部分と胎盤になる部分の2カ所の評価結果がAA~CCまでで表現されますが,私は移植できた6個の胚盤胞すべてBCランク,胎盤部分の性質の評価が悪かったです。胚盤胞は実はもうひとつできていましたが,CCランクだったので,移植させてもらえませんでした。
受精すれば,医師との相談で初期胚でも移植してもらえますし,CCランクでも移植してくれるクリニックはあるようです。なかには,体外で胚盤胞まで育ちにくい体質の人もいるでしょうから,初期胚で妊娠にこぎ着ける人もいるでしょう。良い胚とCCランクを同時移植でうまくいったという例も出てきます。ただ,確率が低い中,それに賭けられるか,という問題が出てきます。なにせ,40代は3回の保険適用が終われば保険適用外の治療となり,1回の移植に50万円以上かかるわけですから,胚盤胞に育たない可能性があるから今回は初期胚で!みたいなことを言って,50万円捨てる勇気があるか・・です。胚の凍結数が増えれば費用も上がります。かといって,多少少額で済みますが,注射と服薬を頑張って採卵したのに,1つも胚盤胞が育たなかった,ひとつも着床してくれなかったという絶望も大きいです。
大きな心のダメージを何度も受けながら頑張っていかなければならないのですが,40代,そこは覚悟で頑張らないといけない部分もある,というのが自分自身を支えてきたマインドでした。
そもそも,40代の正常胚率は20パーセント以下。知らないときはダウン症の率だけが目立って見えていましたが,細胞として人に向かってくれるのがようやくその確率で,出てきてくれたとしても,20代の人より染色体の異常がある割合が多い。ごく一般的な染色体構成の卵子が得られる可能性は,もっと低いということです。
よいイメージではないかも知れないですが,私は途中から,採卵・移植周期では,くじ引きに挑む気持ちでした。元々くじ運が良くない私,当たらないわけじゃないけど,当たる率がそんなに高くない箱に手を伸ばさないと行けない私は,何回もくじ引き券を集めに行って,くじ引きの列に並ばなければならない。確率からすれば6回は引かないと行けない。6回引いても,当たらないかも知れない・・・・そんな思いで臨んでいました。そしてまだ,あと1回はくじがあると思っていますし,出産までに当選取り消しになるかもしれないと思ったりもしています。
母子手帳をもらいにいったインパクトは大きく,そこにはいろいろと出産育児という未来に向けた情報が書かれています。パートナーの子犬くん(仮)は,一気に現実感が出てきたらしく,昨日,自分の親に妊娠の事実を話してくれました。15歳も上のギリギリ女との結婚・妊娠話にもかわらず,お母さんからは,妊娠おめでとうと言っていただいて,うれしさと期待が膨らみます。
もうすぐ10週目,いよいよつわりがピークに近いのか,赤ちゃんの存在感も増しています。くじが外れかも知れないという不安から解放されたくてたまらない。でもこれが,この歳で妊娠出産に向き合うものの課題なのだと飲み込んでいます。
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