ろっくすたー

俺は、有名な人が死んでしまった時
それを受けて、意見や考えや気持ちを表明したくなる。
きっと色んな人がそうで、みんなそうしている。
そんな自分は嫌いだけど、抗えない力みたいなものが働いて、気づけばそうしている。

最近、ロックスターが1人死んだ。
俺はそのバンドの事は好きだったけれど、曲をたくさん知っていたわけじゃないし、特別詳しいわけでもない。
なのに、人並みにしっかりショックを受けた。

「もう良い歳だ。これからこんな経験が増えてくんだろう。」
そう思った。snsに投稿しようとした。
投稿ボタンを押す直前で指が止まった。
結局投稿できなかった。

あれから5日くらい経ったのかな。
ずーっと、そのバンドの曲やその人の声を聴きあさっている。
見るたび、聴くたび、泣きそうだ。
この人がもう居ないだなんて、何故か信じられない。
彼の訃報を聞いた時に、俺が頑張らなきゃって思わされた。でも今は悲しみに暮れている。
お酒を飲んでべろべろに酔っ払って、なんもかんも分からなくなって、わんわん泣いてしまいたい。そうしたらスッキリするのかな。
会いた心の穴が埋まらない。

こんな事をsnsで不特定多数に呟くのは、許せなかった。
だからここで、誰もみないこの場所で感情を吐露しよう。

あなたの事を尊敬していました。貴方が死んでしまってから、憧れを持つようになりました。
素敵な曲を、考えを姿勢をありがとう。