ラジオ番組に於けるメール理論
ラジオ(特にアニラジや声優のラジオ)に於けるメールについて
自分が考えていることを記述している。(黙読での読了時間約3分)
まず、一番最初に自分の結論を書くが、
「ラジオにメールは不要」 と考えている。
話題のキッカケにする、いわゆる「ふつおた」や、リスナーとのやり取りをメインとして扱う番組であれば、メールもあった方が良いかもしれないが、基本はパーソナリティのトーク力がそのまま出るラジオ番組において、個々の話が面白かったり、近況やゲストや話題に事欠かない場合、下手なコーナーをやるよりか、個人の話をしてくれた方がありがたくもあったりする。
これは別件だが、ラジオ自体に設定を持たせて、声優(小澤亜李)が成長した話 こちらも面白いので是非読んで欲しい。オチも最高。
放送作家ゆーやんさんのnote⇩⇩⇩
■何故メールが不要と考えるか
前述した通り、メールはあくまでも話題のキッカケとなるものであり、パーソナリティの近況や、パーソナリティが2人以上いる番組ならその掛け合いだけで成立すると考えているからだ。それで番組が成立しているものもこれまで何個も見てきているし、今後も出てくるだろう。
知らない人の出来事をメールで聞くより、パーソナリティの話を、声を聞きたくてそのラジオを聞いている人が大半であるはずで、興味のない話を聞かされるのは少し苦痛ですらある。(個人的に)
特に、こと女性声優においては、何故か恋愛相談をやりたがる。
パーソナリティがやりたいと言っているのか、需要があると思っているのか、作家の好みなのかわからないが、あれは何なのか…
話が脱線したが、下手なコーナーをやるよりかは、フリートークで必要十分なのである。自由に喋らせてあげて欲しい。
■メールの必要性
そうは言いつつも、必ずしも全員が喋るのが得意な訳では無い。
1人で喋ると魅力が出る人もいるし、2人で話をしている時の方が面白い人もいる。特に後者であれば、その人の聞き上手、話上手、相手の話の拾い方、相槌のタイミング、関連した話の乗せ方、など、より多くの要素を含んでおり、面白さが出ると感じる。
ふつおたに始まり、それに沿ったテーマについて自分の話を展開していく。人によってはメールがあった方が進行しやすい、という人がいるのも事実。
個人のラジオ、作品を背負ったラジオ、作品ではなくマリンやシーサイドなどの系列番組の中の1つのラジオなど色々あるが、ライブやイベントなどがあると、その感想のメールが付きものである。
振り返りを含めてこんなことがあった、この時どう思っていたのか、などのキッカケとしては、感想のメールは必要かもしれない。
■メールを送る人たち
「番組ではリスナーの皆さんからのお便りを募集しています。
どんどん送ってきて下さい!」
という定例句。 聞いたことがあるだろう。
何故たくさん必要か。それは、作家が「面白いメール、または展開が出来そうなメールを紹介した上で、トークに繋げる」という構成にしたいからだ。そしてその選別をするのは誰か?放送作家やスタッフである。
たくさんメールが来れば、面白いものの1つや2つくる可能性が上がる。だからたくさん送ってこい、という意味である。
当然、聞くだけリスナーの方が圧倒的に多い。体感的にメールを送っているリスナーというのは、全体の5%もいれば多い方だと思う。
そしてこれは放送形態にもよる。FM放送、AM放送、ネットラジオ、有料会員限定。視聴全体数が下がれば、メールを送る人数も当然減る。
そして減れば当然、メールが読まれる人は自然と固定されてきて、常連と呼ばれる人たちの名前をよく耳にする。
例外として、どんなラジオでも、どこでもよく聞く人たちは、あの人種はメールを送ること自体が趣味みたいな人たちである。ただ、それだけ聞いて送っているだけあって、要点を押さえており、採用率も高い。
■採用されるメール
メールは不要と思う反面、応援している人から自分の名前を呼ばれる事でしか得られない栄養があるのも事実。
わざわざ読まれたくないのに送る人はいないはず。送って満足ならそれで良いが、折角送るなら採用された方が嬉しいだろう。
話は変わるが頭文字Dの高橋涼介は「公道最速理論」なるものを出している。これは、公道でのバトルで鍛えられた走り屋が、公道での最速を出すには? という理論のもと書かれているものである。
ではオタク歴30年弱の自分が出す「メール採用理論」を以下に記述しようと思う。ここでいうメールは「ふつおた」を指す。
1.メール募集があったら、最速で送る。
番組ゲストの発表や、テーマメールの募集、それらが開始されたらまず早さが必要。ネタが被ったら早い方が優先されるし、ゲスト宛のメールというのは案外少ないもので、作家はそれらが来たらまずキープしたい。後からそれより面白いものがくれば、差し替えることもあるが、最初の候補に入ることが重要。先んずれば人を制す。
2.イベントの感想等はすぐ送る。
土曜や日曜でイベントやライブがあった際、月曜か火曜に収録がある場合、間に合わない、もしくは2本撮りなら2週以上空くこともある。
イベント直後、その日のうちに送るのがベスト。
3.句読点と改行は適切に使う。
読みやすさは重要。
この文章についても、なるべく気をつけて書いているつもりだが、
話のまとまりが別れる場合は改行2つ、もしくは空白行を入れて、それ以外にも句読点を入れる。文字列が見づらくならないよう、気をつけて文章を書く。
4.人名、地名、難読漢字はルビを振る。
ルビは多少なら作家側で入れてくれるが、多いと調べるのも面倒。
こちら側でルビを振ってあげるのが優しさ。
5.無難なメールと、込み入ったメール、それ以外のメールも送る
無難なメールは確保しておきたい、その上で少し尖ったメールもあると良い。ここで言う無難な、というのは日常で起きた些細なこと。コレに共感出来るかどうかレベルの質問などを含めた文章のメールである。
無難に捌けるメールも必要とされる。
6.長文は避ける。
少し長いくらいの文章なら、優秀な作家がいれば多少削って良い感じにしてくれるが、あまりにも長いと、どこが重要か作家側で判断出来ず、ボツになる率が高い。熱量があっても、伝わらなければ意味がない。
ちなみに自分は、黙読ではなく音読で1通30秒以内で読めるように書いている。◯◯さん、こんにちは~(こんにちは!)←ここの返しも想定で入れての30秒である。
何故30秒か。それは、番組が30分だとすると、OPとEDや途中のCMとジングルを入れると27分程度になる。そこで仮に読むのに1分かかるメールを読み上げると27分の1をメールだけで費やしてしまうからだ。あまりにも勿体無い。30秒のメールにすれば、当然だが54分の1になる。
よく読まれるメールの文面というのは、短く要領が良くまとまっている。
ただし、ネットラジオに関してはこの限りではない。
(番組自体の尺が長いので)
7.件名にコーナー名
当たり前だか、忘れがち。
・件名にコーナー名(ふつおた、○○の感想などの要約)
・ラジオネーム(本名も可)
・署名で名前住所等
これについては、文化放送が公式で書き方を出してくれている。
⇩ ⇩ ⇩
8.初メールなら初と書く。
これは番組によるが、初メールなら冒頭に書くだけで採用率が上がる。
番組も新規を増やしたい。多少内容が甘くても、初メールと書いてあるだけで採用されやすくなる。
9.幅を持たせた質問で終わらせる。
これはテンプレになってしまうし、必ずこうじゃなきゃいけないわけではないが、自分のエピソード後、○○さんは■■や●●などはどうでしょうか??
などの幅を持たせた質問で終わる。本人にそのエピソードが無い場合、無いで終わってしまうので、関連した事も質問にくっつける。
10.収録時期を把握しておく。
毎週の収録、2週に1回2本収録、月1収録と色々あるが、この中でも2本収録が多い。(年末進行で稀に3本収録もある)
基本的にメールは、よほど面白いメールもしくはその時期で差し込みたいというメール以外は、週でリセット(全てボツ)される。
例えば毎週木曜日に放送の番組があって、毎週火曜に収録だとしたら、水曜日に送っても永遠に採用されない。無難なところは、放送終了直後であるが、最近は番組の方から、収録が近いから◯日までに送って欲しい旨の告知も多くなってきた。
上記に気をつけるだけでかなり違うが、結局重要なのは内容。
そして、偉そうに書いているが、自分は作家でも何でもないし、採用率が高いわけでもない、ただの自己満足である。
■採用されない理由
一つ、採用されない理由として明確なものがある。
それは、作家との相性。
これが悪いと何百通送っても、自分がどれだけ面白いと思ったメールを書いても、どうあがいても、相性が悪いと採用されない。
相性と言っているのは、笑いのツボやその人の感性、面白いと感じた事、これらが合わないと作家フィルターを通らない。
この場合はもう、事故にあったと思って諦めるしかない。
■メール選定ステータス
メール選定のステータスは主に4つ。
・作家が選んだメールが、机の上にあり、それしか読まれないパターン。
・作家が選んだメールが、机の上に複数あり、その中から更にパーソナリティが選んで読むパターン。
・本番前から作家もパーソナリティもメールを読み、読みたいメールを選んで読むパターン。
・(生放送のみ)作家が差し込むパターン。
この他にも、同じ内容だった場合、名前だけ読み上げてくれるパターンや、かい摘んでちょっとずつ紹介するパターンもあるが、これをやっている番組はそこまで多くない。
事前にメールに目を通す番組の方が少なく、だいたいが初見である。
なので、送って本人が読んでくれれば良い、という人も、採用を目指した内容で送るべきである。
■まとめ
普段、自分がメールに対する考えを書き起こしてみたが、自分がメールを送るのには理由がある。それは以前、某番組にメールを送った際に、同じメールが2週連続で読まれたことがある。流石に番組名は出せないが。
どれだけメールが来ていないのか、事故だったのか不明だが、謎の危機感を覚えた。自分が応援している人がラジオに出て、もしくはゲストで番組に出て、その人宛のメールが無いという状況を避けたい、というそれだけの理由だ。
と、ここまで書いておいてあれだが、その人の話だけで完結するなら、
やはりメールは不要と考えており、その上でメールを募集しているなら送るスタンスである。
noteには、下書きの時点で今何文字書いたかというカウント機能があるのだが、現時点で4400文字である。原稿用紙11枚分は流石に長過ぎるのでここまでとする。
読んでくれてありがとう。
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