無いものは無いということ
「無いものは無い」
という言葉に
私はずいぶん救われた。
私の場合、
それは母からの愛だった。
色々な出来事を思い返してみると
母からの愛が無いとは
言い切れないけれど、
私が望むような母の愛はなかったのだから
それは無いに等しかった。
そしてそれを認めるまでは
辛かったし
苦しかったし
寂しかった。
だけど、無いものは無い
という言葉を知ってから
「ああ、そうか無いものは無いんだ」
とストンと腑に落ちた。
それからは
無理に
もがくことはなくなった。
ただ静かに自分の運命を受け止めた。
そこからやっと自分の人生を
始められた気がする。
数学の世界に
ゼロがあるように、
「無いものは無い」
という選択肢を増やしてあげることは
人生をより豊かにしてくれる。