実家に帰省して久々に感じた違和感と私の在りたい姿

私の父は短気である。すぐ機嫌が悪くなる。怖い。幼い頃、凄くそれが嫌だった、家族(母、姉、私)全員が父の機嫌を伺い過ごしていた。特に姉と私。
先日お盆で帰私省したとき、我が家の愛犬がアレルギーで肉球が赤く腫れてしまっていた。

姉がかわいがっているので、姉が抱き上げて丁寧に薬を塗った。
すると酔っ払った父が「俺が塗ってやるよ〜」と犬を抱き上げて塗る。
姉は確実に嫌がっている。苦笑いしながら「ありがとね、もういいよ、大丈夫だから」とやめさせたがっている。
犬も嫌がっている。決して乱暴な抱き方をしているわけでもない。でも私も姉もおそらく心の中は「やめろ・・・」と怒りに支配されていたに違いない。

私はこのやり取りにゾワゾワした。このゾワゾワってなんだ・・・と過去の記憶を遡った。
 父は私達が子どものときに飼っていたマルチーズの子に対しめちゃくちゃな扱いをしていた。確実に虐待。私達にも厳しかったけど、八つ当たりをされてたのはその子だった。会社でのストレスか、父が抱えるなにか。
私はその様子を見るのが辛かった。本当にかわいそうだった。
その子は父のことが怖くて怯えて唸るくらいしかできず、私達に噛みついたりもした。噛みつくことはよくないことなんだけど、そうさせてしまっていたのは私達家族だった。
私は幼かったし怖かったし、私にその子を助けてあげられるなんて思ってもいなかった。助けることができなかった。今、本当にごめんね、助けてあげられなくてごめんねって抱っこしていっぱいお腹を撫でてあげたい。
本当に頭が良くて、本当に人が好きで、とってもかわいい子。父の靴によくうんちをしたり、家から脱走してたな・・・本当に頭の良いかわいい子だった。もっともっと楽しい人生にしてあげたかった。

姉の「ありがとね、大丈夫だから」って全然思ってもいないのに・・・・。とにかく父の機嫌が悪くならないよう怒らないような言い方。そういう姉の態度なのにもイラついた。無意識にそういう言葉が出ていることにゾッとした。やめてって言えないことが私も痛いほどわかる。
そうさせてしまっている父に対してやっぱり怒りがある。

私、本当はどうしたかったのか。

マルチーズのその子を助けたかった。
父に対しても立ち向かえる強さと勇気が欲しかった。
誰かの機嫌に支配されたくない。

私、これからどうしたいのか。

手を差し伸べられる人でありたい。まずは私の周りの大切な人たちが困っていたら助けたい。私ができることであればお手伝いをしたい。お節介だけどその人の人生がより良くなるといいな。お手伝い、私にできることであれば。
私は父の影響と厳しい部活動でボコスカ殴られた経験より、男性(高圧的な人)が苦手、怖い。これは仕方ないし克服する気もないけど、私は強いし、あなたも強いですよ、と伝え励ませる人でありたい。ここまで書いていて 私は主に女性を助けたいのかもしれないと思えてきている。(頭の中での想像が女性だから)
自分が強いと実感したのは出産を経験したから。そして2人目の出産で母子ともに死にかけたから。私は羊水塞栓症という疾患で血液凝固機能が働かなくなり6リットルの出血、子宮全摘。息子は新生児仮死でNICUへ。私は人工呼吸器をつけICUへ。命がけで 男子 を出産しました。みんなお母さんから生まれてきてるんだよ。そう、絶対的に女が強いを実感した瞬間。湧き上がる勇気を感じた。 

私は男性が弱いとか否定をしているわけでもなく、役割が違う ということが言いたい。生物的な違いももちろんあるし、役割も違うから強さの種類が違うわけで。同じ土俵に立たされても戦い方も違うし、むしろ戦わずして勝利するのが女性なのかもしれない。

誰かに支配されることなく、誰かの機嫌取ることなく、私で、あなたで、絶対大丈夫だから、そう伝えられる人になりたい。

これが私のありたい姿。
さあ、どんな手段でそれを叶えようか。


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