ナーロッパ探索期 村人A
タイトル確認、史上最強の魔王は村人Aに転生する
はぁ~…またっすか
あらすじ、周りの人間がこびてくるのが嫌だった魔王様は友達が欲しいので数千年後の平凡な人間に転生しました
また?
もうありふれすぎて食傷ものだし、どうせ主人公の抱える内面の問題とかを無視してその圧倒的パワーで人格データがインストールされてない肉オナホどもを侍らせて悲しい一人芝居、お人形ごっこを繰り広げるいつものやつでしょう?しょうもね、しねや
結論を先に言おう、このアニメは…産地偽装である。なろうに偽装した石鹸枠アニメなのだ。
石鹸枠とは
要約すると、ハルヒあたりから始まったラノベのアニメ化ブームで禁書とISあたりでラノベの作り方がテンプレート化されてそれにそったアニメも2016年ごろまで大量に作られた。末期の微妙なクオリティでしかも金太郎飴みたいな一連の作品の通称が石鹸枠というわけ。ちなみに石鹸の由来は「聖剣なんて必要ない」についた空耳「石鹸なんて必要ない」いや石鹸はいるだろ
ちなみに石鹸枠はちょうどウンコなろうアニメのパイオニアいせスマのあたりでそっくりそのままウンコなろう軍団に置換されてしまった。石鹸枠を復活させろという声は一部で根強い。
石鹸枠のテンプレートも要約しておこう。
主人公がやたらめったら強いので無双する
人格的に99%完成されてるから説教とかもしちゃう
最初は好感度低かった女の子がどんどん落ちる
一回ハーレムができたが最後童貞主人公を囲んでアピールしつづける
正妻戦争でくっだらねえ催しがいっぱい
だいたい異能を学ぶ学園みたいなので話が進む
主人公はいっけん最弱だが最強
お話の筋は厨二臭い設定を無視するとシンプル
1は話の展開上もっと強い敵が出てくるので次第に苦戦するようになる。4と5は下品な媚をしてくる割に肉体関係には行けないのがもどかしい。
これらの点を改悪しつつスピード展開を意識して、トラックとギフテッドで新しいテンプレを足すと今のなろうができると自分は考えている。つまり二つは文化的な兄弟関係にあたる。
産地偽装の手法
この村人Aは石鹸枠に代表される作品をインスパイアしてかかれたであろう一般なろう作品…
なのでお話の筋を上手い脚本とシリーズ構成とちょっとした設定改編で補強してあげると元の姿を現すというわけ。
脚本によるキャラクター付けがしっかりしているのでキャラが増えていくごとに初期のなろう味は薄れていくので見ているごとに徐々に変化する様は結構面白い。
シリーズ構成は主人公の過去とその心の弱みに切り込んでいく内容になっている。設定改編はこの全体の筋を通すために行われている。例えば1話で主人公とメインヒロインがお友達になるくだりはアプローチをかけるほうがヒロインから主人公…と逆になっている。その過程で友達(対等な関係)が欲しいものの、奥手になって殻にこもってしまう主人公の弱さがコミカルに描かれている。
これと同じ様に主人公がなぜ対等な関係が欲しいのか?そしてそうなった過去のいきさつが明かされ、それに向き合い決別するという起承転結がしっかりと12話で描かれている。これ面白いのでは…?
軸がはっきりとしだしてからは主人公の圧倒的パワーに驚く周りの反応だとか、下品にこびてくる姦しい女だとかのノイズはどこかに消えていってしまう。まさに魔改造。構成の妙だ。
ちなみに設定や固有名詞は陳腐なので詠唱とかの設定の地金が出る部分はやはり…ナオキです(ex.王の物語(プライベート・キングダム))。そこも不必要な設定開示みたいなのを控えめにしたり、最終話は闇に落ちたifの自分と同時詠唱で戦うことで多少の不格好は熱さでカバーするなど細かい部分でも手腕が光っている。
評価
6/10 いや~懐かしいものを見せてもらった。なろうで置き換わるのは納得してないがやっぱり石鹸枠は石鹸枠なんだなってことも再確認できた。
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