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敦賀発!自分らしい働き方・生き方を見つけられる場所【前編】

福井県の南西部に位置する敦賀市は、古くから大陸との交流があった港町。江戸時代は北前船の寄港地として、明治時代はウラジオストクとの間に定期船が就航する国際港として重要な拠点でした。

まちを歩くと日本三大松原のひとつである「気比の松原(けひのまつばら)」をはじめ、「赤レンガ倉庫」や「敦賀博物館通り」など、レトロな街並みはノスタルジックな雰囲気が漂い、2024年春に控える北陸新幹線の敦賀駅開業に向けて盛り上がりを見せています。

敦賀市のまちなみ

そんな敦賀市内で、初めてとなる本格的ワーケーション施設「FUJIONE WORKATION PLACE(フジオネワーケーションプレイス)」が2022年5月にオープンしました。

建物は、1975年に建てられた元敦賀信用金庫のビルをリノベーション。1階は広々としたコワーキングスペースやチャレンジショップもできるカフェスペース、金庫室だった場所を活かしたミーティングスペースも。2階には長期滞在者向けのゲストハウスも完備し、「日本一、起業しやすい場所」として県内外で話題になっています。

作業に集中できる個室ブース
元信用金庫の金庫室は会議室に。分厚い扉や頑丈な構造は当時のまま

「FUJIONE WORKATION PLACE」を運営するのは敦賀市在住の後藤美佳さん。会社員を経てイベント企画やまちづくり活動、セミナー、キャリア相談、コミュニティ形成などまちのプレイヤー育成に携わっています。女性としてさまざまな想いを抱えながら生き方や働き方を見つけてきたという後藤さんに、これまでの出来事を振り返っていただきながら、活動の原点にある想いを伺いました。

後藤美佳さん
福井県敦賀市在住。2児の母。国家資格キャリアコンサルタント。2021年任意団体ふくいテレワーク女子を立ち上げる。2021年6月に20年間務めた会社を退職し、自治体DX事業に携わるフリーランサーとなる。2021年8月に地域商社の合同会社FUJIONEを設立。誰もが生きやすい社会を実現するために、地方在住者の社会活動と経済活動を円滑にすることを目的とし、イベント企画、まちづくり活動、セミナー、キャリア相談、コミュニティ形成、プレイヤー育成に携わる。個人としてはバンド活動をおこない、ボーカルを務める。

絶対に敦賀を出てやる!

後藤さんは北海道出身。敦賀には10歳の時にやってきました。
家族の事情で引っ越したこともあり、
当時は敦賀のことを好きになれなかったそうです。

後藤さん:
北海道がアイデンティティだと思っていたので、見ず知らずのまちに来て、はじめは馴染めなかったですね。もちろん楽しいことはあったんだけど、思春期に入るか入らないかの多感な時期だったので、マイナスの感情が大きかったです。

2つ上の姉がいるんですが、高校を卒業して大阪に住むようになったので、時々遊びに行っていました。大阪はすごく楽しくて、買い物やライブなど、理由をつけて遊びに行っていましたね。終電で敦賀に戻ってくると、まちがシーンとしていて寂しいんですよ。そういうこともあって、高校を卒業したら絶対に敦賀を出てやるんだと思っていました。

順調な人生だけど物足りない日々

姉の後を追うように、高校卒業後は大阪の大学に進学した後藤さん。
充実した日々を過ごしていましたが、卒業後は再び敦賀に戻ります。

後藤さん:
大阪での暮らしは楽しかったのですが、敦賀で一人で暮らす母親のことが気がかりでした。お店をやっていたので、敦賀を離れようにも離れられない。姉も私も敦賀を出てしまったら、母一人になってしまうと思ったんです。
そこから母を安心させたい気持ちもあって、地元のエネルギー関連企業に就職しました。いわゆる安定企業で、福利厚生もばっちり。しかし、女性社員はただ言われたことをやっていればいいという古い体質で、役割もなければやりがいもない。なので、仕事後や休日は遊びまくっていました。

そんななか、同じ会社の人と縁があって結婚し、子どもも生まれました。出産後は仕事に復帰し、ワーキングマザーとして働いていたので、側から見ると順風満帆の生活を送っているように見えていたかもしれません。でも実際は自分のやっている仕事に価値を感じられず、どこか物足りない気持ちを常に抱えていました。

仕事外にやりがいを見出そうと、出産後には音楽活動をスタート

そこから風向きが変わり始めたのは、2人目を出産してからのこと。
今のままでは何も変わらないと、ふくい産業支援センターが主催する
女性創業チャレンジ塾に参加します。

後藤さん:
会社員として参加しましたが、周りは本気度を持って起業・開業など自分の人生を切り拓きたいという方ばかり。「福井にもこういう人がいるんだ!」と知ることができた高揚感に加え、長年感じることのできなかった「スキルアップすることによる充実感」を得ることもできました。一歩踏み出したら新しい世界があるんだと嬉しくなりましたね。覚悟を持ってやってみることで自分の人生はもっと面白くなるかも!とこれから先に少し希望を持つことができたんです。

社内でも「もっとスキルを上げて活躍したい」「評価されたい」など、
日々周囲の女性たちが悩みを相談されることが増えるなか、
後藤さんはある一つのアイデアをかたちにします。

後編に続く

FUJIONE WORKATION PLACE
住所:福井県敦賀神楽町2丁目6‐5
問い合わせ:fujione0830@gmail.com

ホームページ
https://fujioneworkationplace.studio.site/


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