Clinton Jones氏(@_Pwnisher_ )の3D Art Challenge に参加してみた話①
1. きっかけ
「CGチャレンジコンテスト、すごく楽しそうだから参加してみたい」と思ったのは、CGを触り始めてすぐのこと。きっかけは、「Alternate Realities CG Challenge」というタイトルで催された、とあるチャレンジのモンタージュ映像を見たときでした。現役CGアーティストでCG情報を定期的にアップしていることで有名な3D人さん(https://x.com/ymt3d)も毎回ご紹介されているので、概要はこちらを読んでみてください。
人物キャラクターのモーキャプデータが配布され、背景などに対する簡単なガイドが示されるだけで、後は何を盛り込もうとかなり自由に映像を作ることが許されています。
面白そうだしやってみたい、だけの一念でDiscordサーバーに飛び込み、毎週開催されているWeeklyチャレンジにたまに挑戦し、たくさん挫折すること数か月。もうちょっと腕を磨いてからじゃなきゃダメだ…と一回離れてしまいました。
今年になって、今回こそ参加しよう!と勇気を振り絞って飛び込んだのが、2024年2月~3月に開催された「Eternal Ascent 3D Community Challenge」。
実は日本人の方も多数参加されているのですが、参加方法とか開催中の様子を紹介している方は少なそうなので、今回ゆるく書いてみます。
2. 1週目 : アナウンスメント、キックオフ
2月4日がキックオフでした。
2月4日にチャレンジの内容を解説したアナウンスメントが発表され、同日内にはYouTube Liveにて、キックオフ会とアナウンスメント内容に関するQ&Aが実施されました。
このキックオフのLiveで、参加するに当たって気になる点があれば聞いておくと良いです。今回であれば、「階段部分のアレンジをどこまでしてよいか?」(画面全体に占める割合を守ってほしいとの回答)など、たくさん質問が出されていました。
とはいえ英語でYouTubeのチャット欄に書かなければならないのでハードルは高めですが、参加者は英語ネイティブでない人も多いので、ある程度は慣れているチャット欄の人や放送主のClintonさんが拾って答えてくれます。すでにDiscordで説明されている内容については、Discordリンクのどのページを見ればよいかを教えてくれたりも。
私はアナウンスメントの動画を見た上で、YouTube Liveにも参加。ほとんどのLiveは現地時間の昼からなので、日本からは毎回午前4時からの参加となりました。アジア圏の人はLiveをアーカイブで見る派も多く、無理してLive参加しなくてもOKです。とはいえ、Liveは参加者同士の結束が固くなるので、一度は参加してみるのがおすすめ。アジア圏仲間とは「日本は何時?私のところは3時だよ」みたいな会話をしたりとか、ちょっとした国際交流も楽しめます。チャットならではのお楽しみも別にあるのですが、それについては後述します。
豪華なスポンサーや商品、審査で重視されるポイントなどが紹介された後は、今回Clintonさん自身が制作している作品の、リファレンス資料やUnreal Engineファイルを公開!
Clintonさん自身が何を考え、どんな作業を行っているかは毎週のLiveで見せてくれます。これがすごく参考になる時間で、配信参加者の意見を取り入れて改良していく場面も多いです。アーティストがどんな風にリファレンスや技術情報を探し、画面を組み立てて盛り込んでいくかをその場で見せてもらうことができます。技術的なことで行き詰まったときには、世界中からの参加者が知恵を寄せ合うことも。「こういう時プラグインなに使ってる?」みたいな情報共有も活発でした。
3. 2週目 :モーキャプファイルの取り込み
1週間は自分自身もリファレンス探し、アイディア出し、ブロックアウト作業などを行いながらDiscordサーバーを楽しく眺めて過ごしました。
Discordサーバーでは(おそらく今回からの試みとして)参加者同士のFeedBackコーナーが設けられていました。かなりの常連の方々を中心に、参加者の数名もClintonさん同様に制作中の映像やアイディアスケッチなどを公開してくれています。締め切り後にはTOP5やTOP100も発表されるので、ここで自分の推しアーティストや推し作品を探しておくと楽しいです。FeedBack欄に「きっとあなたが優勝です!」みたいなファンコメントを寄せ合ったりもできます。
2週目のLiveではRokoko社のクリエイティブディレクター、Sam Lazarus氏がゲストで登場。今回配布されたモーキャプファイルを自分のファイルで使うには、どのようにリターゲットすれば良いか?を丁寧に解説してくれました。
このLiveはBlender、C4D、Maya、Unreal Engineでのリターゲット方法が良くまとまっていて、かなり多くの方が観ていた印象です。Liveアーカイブはチャプター分けもされているので、後日見返して自分の使用しているソフトを探すのも簡単でした。例えばBlenderの場合、有料のAutoRigProというプラグインを使う場合とそうでない場合など、複数のパターンに分けて解説されています。このLiveでしか聞いたことのない、UE5上で動作するMixamo用IK Control Rigなどの情報も得たので、このチャレンジ後も何度か見返しています。興味のある方はこのLiveの概要欄もぜひ見てみてください。
(閑話休題)YouTube Live参加のお楽しみ:Break Time
「YouTube Liveに参加するとちょっとしたお楽しみに参加できる」と書いたのですが、それはLiveの合間のBreak Timeです。
このBreak Time、参加者の暗黙の了解で、大体1時間に1回くらいは誰かしらがSuperChatを投げて設けている気がします。Liveと同時進行で作業をしている人も多い中、定期的に休憩してみんなで体を動かそうぜ、という時間です。これが参加者の一体感を感じられて、とても楽しい。
ちなみにWorkoutカードが出た場合は、SuperChatをした人間が内容を決められます。私はカードを引いたときにPushup(腕立て伏せ)を選択。いろんな参加者が、「俺の準備は出来てるぞHiMiKo」とか「夜中に腕立て伏せを始めたんで妻にびっくりされた」みたいな事を言ってきてくれて面白かったです。
②に続く…予定です!