【Myノマド#4 @ニューカレドニア】「何もしない」をしてみた結果……
昔から、旅行をすると「とにかく何かしなきゃ」「ガイドブックやWebサイトでおすすめとされているスポットは制覇しなきゃ」というスタンスだった。
また、会社員時代の週末も同様で、「せっかくの休みなんだから、何かしないといけない」と思っていた。もし1日中ベッドの上で過ごそうものなら、夜は後悔の念と罪悪感に苛まれるくらいであったほどだ。
そんな習慣が染みついてしまっているから、海外ノマドを始めてもとにかく何かアクションを起こそうとする。バンコクにいたときは毎日必ずカフェに行って仕事をして、食事も基本的に外食が中心だった。
また、少しでも時間ができたら、何の目的もなく商業施設に行ったり、街中をふらついたりしていた。
この"何かしないともったいない症候群"は慢性化してしまっており、ニューカレドニアでもバッチリ発症する。仕事をするとなったらとにかくカフェを探し、仕事が終わってもできる限り外出をしようとしていた。
だって、せっかく海外にいるんだから。何もしないのはもったいないじゃん——。
当然のように思っていたこの考え方は、毎日ニューカレドニアの海を見ているうちに少しずつ変わっていった。というのも、旅行で来ているほかの人たち(主に欧米系)は、ずっとビーチでのんびりしているのだ。
のんびり海で泳いだり、ビーチで寝そべって談笑したり、パラソルの下で読書をしたり……。全く何もしていないわけではないが、それでも僕と比べるとはるかに「何もしない」を楽しんでいた。
せっかく旅行に来て「何もしない」のは考えられなかったけれど、騙されたと思ってやってみることに。欧米系の人たちを真似てビーチで横になり、ただ海を眺めたり本を読んだりしてみた。
すると、不思議な感覚に陥る自分がいた。一切の義務感から解放されて自由を満喫している気分に浸り始めたのだ。
たしかに旅行となると、仕事や家事などからは距離を置けるかもしれない。しかし、「こことあそこは有名だから行かなきゃ」「このレストランのこの料理は食べなきゃ」のような計画を(特に緻密に)立てると、結局旅先でも義務を負ってしまうというか、自分自身にタスクを課してしまっていたのだ。
「何もしないこと」こそ、休暇や旅行で真にやるべきことなのかもしれない。
これからは、「何もしない」をもっとするようにしたい——。
Doing Nothing is Everything.
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