【Myノマド#8 @ホーチミン】変わりゆくサイゴンを、この目に焼き付けたい
シンガポールのチャンギ国際空港から、ベトナム・ホーチミンへ向かう。夜のフライトだったため、着陸前にホーチミンの夜景が見えた。
およそ3年ぶりに目にする光景。「あまり変わってないな」と思いながら、タンソンニャット国際空港に降り立った。
タクシーでホテルへと向かう車内でも、機内と同じ感想を抱く。どうやら、3年ぶりとはいえ街はそんなにすぐ大きくは変わらないらしい。
ところが、そんな考えは翌日に訂正することに。なんと、ホーチミンは、じつは大きく変わっていたのだ——。
まず驚いたのは、3年前は工事中で混沌としていた「TAKASHIMAYA」周辺が、きれーいに整備されていたこと。前は路地裏のような道があってホームレスらしき人が常にいたのに、今は、言うなれば「東京駅前の行幸通りのよう」な光景が広がっていたのだ。
ホーチミンの「オペラハウス」に向かって、きれいにのびた道路。これが、3年ぶりのホーチミンでまず驚いたことだった。
次にびっくりしたのは、電車だ。なんと、東京メトロの入り口のような建造物が、いたるところにできていた。
入り口に描かれているのは、ベトナムと日本の国旗。どうやら日越共同で地下鉄を走らせようとしているようで、ベトナムが好きな日本人としてはとてもテンションの上がる光景だった。
また、地下鉄の面影が見えたのは観光スポットの多い1区なのだが、バイクタクシーで2区のほうへ行ってみるとこれまた驚くポイントが。なんと、将来は電車が走るのであろう線路ができつつあったのだ。
おそらく、完成イメージとしてはバンコクを走る「BTS」のような感じなのかもしれない。そうすると、駅の入り口付近にカフェやレストランなどができて、閑散としたエリアが活気付くのだろうか——?
あぁ、ホーチミンの発展は、ぜひこの目で見届けたい。
そんなことを思いながら、バイクタクシーでホーチミンを駆け抜けていた。
しかし、もしホーチミンに電車が整備されて、多くの人たちが電車を利用するようになると、個人的に1つ気がかりな点が。あのカオスとも言えるバイクの量は、減っていくのだろうか?
もちろん空気は(多少)きれいになるだろうし、騒音も減るだろう。それに、交通事故に遭う危険性も減るかもしれない。だから、電車の普及には多くのメリットがある。
一方で、ホーチミンからバイクが減るのは、なんだかホーチミンがホーチミンではなくなってしまうような気もするのだ。もし道路を簡単に渡れて、クラクションもまばらで、あの戦に向かうようなバイクの大群が姿を消したら……。
あぁ、消えゆく(かもしれない)ホーチミンは、今のうちに目に焼き付けておこう。
そんなことを思いながら、バイクタクシーでホーチミンを駆け抜けていた。
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