限築杯、SE一没。

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中学校1年生の頃何してた?

20年前の俺は隣の女子がスポーツブラジャーからちゃんとした下着を着け始めたのかどうかを、横目で制服の下を透視した気になりながら、親の目を盗んで今よりもずっとマイノリティでアウトサイドだったオタク文化に陶酔していた。

5億字を越えそうな気がしたので書き出しはここで省略するが、当時to Heartマルチガチ恋勢だった俺は、勿論MTGもバチバチにプレイしていたし、現在大人気フォーマットのインベイジョンブロック構築も週8くらいで遊んでいた。嘘を吐いた。当時小銭すら満足に持ってなかった俺がまともにカードを揃えられる訳もなく、スタンダード落ちしたカードを周りから恵んで貰っては勝てないデッキで遊んだ気になっていた。

今回の限築杯に参加するに当たって、俺にとっての大前提は

「当時憧れていたカードを思いっきり使いたい」

「1枚しか持ってなかったレアカードを4枚投入して存分に振り回したい」

「あの時出来なかった事を今度こそやりたい」

これに尽きた。何ならSEまで残って、憧れの卑猥さんにちょっと良いとこ見せられたら良いなって思いは正直あったけれど、悔しい思いしてた当時の俺の無念を晴らしてやりたい気持ちで参加した。おい中学生俺、稲妻の天使もカヴーのタイタンもウルザの激怒も、各種ペインランドも色々めっちゃ買ってデッキ5個くらい作ったぞ。身銭2万近く使ったわ。余計な無念残しやがって、馬鹿野郎が。


稲妻の天使、買って早々に4枚抜ける。

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絶対これが環境だ!と信じて作って持っていったSSS(Star Spangled Slaughter)は初めてのフリプで手も足も出ないまま添削さんのアリーナドレインに敗北。

その後も何度か時間を作っては限築杯サーバーにて練習に持ち込んだが、「使いこなせる気がしない」「3マナアクション大杉問題」「そもそも稲妻の天使が信用出来ない」と続々と問題点に気付いてしまい、俺は憧れだった稲妻の天使を4枚抜くとにした。皆が強い強い言ってるドメインのパーツは何も買ってないし今から何使うのよ。俺は途方に暮れた。


〇ミック〇ラッシュ

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スタン、パイオニア、モダン、と長く広く愛用しているシミッ〇フラッシ〇達が俺にもっと輝けと言い始め、やがて俺は気付いた。

「BBBってつまりシ〇ック〇ラッシュじゃね?」

神秘の蛇はエリマキだし、カヴーのタイタン(或いは、翡翠のヒル)は狼を出さない夜群れの伏兵だ。反論は神秘の論争!

丁度仕事が繁忙期に入ってしまったこともあり、時間が上手く取れない俺は使い慣れたシミッ〇クフラッシ〇ュの先祖にあたるBBBだけに使用デッキを絞り、残りの期間をひたすら幽体オオヤマネコにリパルスを当てる練習に費やした。


限築杯、当日。

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参加者、96名。本当にこの世は令和か?

当日、9月19日はプレリリースの筈だったが裏でオデッセイのプレリリースをやっていたのだろうか。ピット・ファイター、カマールが当たった方が居たなら憤怒の化身と交換して頂きたい。

前日一睡も出来ずに朝まで殺意を無駄に高めながら、中学生の俺と宿題の答え合わせが始まった。


R1 マシーンヘッド 2-0

※マシーンヘッドと記載してしまいましたが正しくはヒルデッキでした。Maoさん失礼な事して申し訳ありません。

マングース、ガイアの空の民の飛行が強く、細いクロックと妨害スペルで相手のアクションを一つ一つ丁寧に邪魔をするマッチアップ。サイドボーディング後は翡翠のヒルのマッシブなサイズで圧をかけ、全体的に落ち着いてプレイ出来た(単に引きが良くて勝ち)。

R2 ドロマーコントロール 引き分け

ドロマーチャームにやられ、総崩れで流され、FoFを撃ち合い、最後は荒廃の天使をキッカーされながら時間切れ限界まで戦い引き分け。後述に回すが、ここで勝っていればSEの結果は変わっていたか?個人的主観になるがMTGにタラレバを求めても意味は無いと思うが、この試合は深く反省するべきであったし、振り返るべきだった。

R3 4色マシーンヘッド 2-0

反論ブチ切れマッチアップ。青が入ってくれている事でより相性が良く感じてしまった。そして俺はここで間違える。「青い相手には反論入れとけば良いな」と。

R4 赤黒白コントロール 2-0

有利に感じ初めて居た赤黒系も白が入ると話が変わる。幽体オオヤマネコに殴られ、名誉回復で土地を壊される。相手のセンスがめちゃくちゃに良くて、貴重な赤いマナ基盤に名誉回復を当てられていくうちに俺は「土地を護らなきゃ不味いな」と恐怖心を刷り込まれていく。相手のマリガンと引きに救われたが、刺し違えれば熟練度の差で負けもあった。

R5 青Void 2-1

リコイルから十二足獣、Void4指定から十二足獣2枚出せて調子乗り野郎もいよいよ結構な所まで来る。SEも見えて来てしまった。

R6 カウンターモンガー 2-0(配信卓)

本当にしんどかったので、ここで全部書いてしまうと全然違うこと書きそうなので何処か別のnoteに書こうと思う。ここで俺の集中力と精神力は全て使い切ってしまい、多くを間違えたままSEに進んだのだと思う。

R7 ID

ぶっちゃけ助かった。ほとんどR6の後で放心状態。



限築杯、SE一没。

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対戦相手は2R目で引き分けたGallowさんだった。

G1は俺の頭がアッパラパーだったのでFoFで総崩れを渡している事を忘れ、カヴーのタイタンをキッカーで送り出し、酷いプレイミスから緩やかに負けてスタート。

サイドボーディング時、俺は彼のデッキリストを改めて読み、そして幾つかの失敗を犯しているのに気付かずだが、最大の失敗は

青いカードの枚数をちゃんと認識し、数えないまま相手のデッキは強くて青いカードがいっぱい入ったデッキだと思い込んだ。


メインボードにはリコイル、ドロマーチャーム、FoF、調査…とR2の苦い記憶と共に認識を奪われたが、今改めて土地の枚数をよく確認してみたい。島は3枚だった。青いカードに重きを置いているデッキならば島の枚数はこれに対して2〜3枚多かっただろうし、リコイルはサイド後の十二足獣を嫌って抜いていただろう。確認はしてないが、FoFの枚数も減っていたかもしれない。彼のサイドボードの反論は2枚、対して俺は間違えを抱えたまま反論を4枚サイドボードからフル投入し、使う機会がないままハンドに構え、土地を名誉回復で攻められる事を恐れて神秘の蛇を送り出し、最終的にはベストな選択を取れずに荒廃の天使の着地を許してしまう。

20年前、中学生だった俺と現在34歳の俺にとっても初めてだったインベイジョンブロック構築は悔しさの残る配信を世界に記録して閉幕した。

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マジで糞悔しすぎて長々変な文章書いちまったよ。


悔しすぎ。マジあそこまで行ったら優勝したかったし何で俺に勝って準決勝で負けてるんですか、Gallowさん。

嘘ですナイスファイト。キツイ盤面で猫2体で果敢に攻めようとする所かっこよかった。痺れた。最後ちょっと観ててなんかやっぱり悔しくて泣いちゃった。優勝したマサさんもおめでとうございます。ふざけんなよ俺を優勝させろよって気持ちを押さえて2人にエールとおめでとうを書いてます。一応大人なんで。2人とも強かった。

本当に最後の最後になってしまいましたが、貴重な場を提供してくださった添削さん。プロフェシー(グラブルの最強の団)からここまで縁が続いていた事に感謝しつつ、やはりお疲れ様でしたと言うか、カリスマ性と行動力と周りを大切にされる方だからこそ、自然と周りが添削さんをフォローして縁が廻ってるんだと感じました。その縁の渦に、今回自分も入れた事を嬉しく感じています。

ジャッジの皆さん、運営に携わった皆さん、感謝し切れません。最後までスムーズで本当に楽しむ事に専念出来ました。非公式大会である事を何度か忘れました。ありがとうございました。

対戦してくださった皆さん。特に戦闘民族さん、Gallowさん。誰にも失礼が無かったかが心配です。楽しんで頂けてたでしょうか。沢山勉強させて頂きありがとうございました。もっと戦いたかったし、また戦いたいなと思って頂けてたら嬉しいです。


答え合わせの答え合わせ。

MTGやってると嫌な気持ちになる事も正直何度もあります。何回か色々あって辞めてます。その後色々気になったり忘れられなくてまた戻ってしまいます。

でも今日は「MTGやってて良かった」って心から思いました。答え合わせとしては、「中学生のあの頃MTGを好きになった事」で一応の正解なんじゃないかなと思います。

それではまたどこか、次のテーブルで。


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