NO BIG DEALなDICKIES 874を自作した話。
ここ数年着なかったDICKIESの874を着たくなった。DICKIESの874と言えば、破れくく、経年劣化も楽しめるタフな生地がスケーターに愛されている定番のパンツ。だけど、2サイズから3サイズアップでパンツを選ぶのが当たり前になった自分には、874のシルエットが、どうにもハマらない。テーパーが弱いストレートシルエットだから、オーバーサイズで着ると、スニーカーが合わせにくくなるし、ウェストのフックが外れやすくなってストレスになる。オシャレなブランドが別注した「生地はディッキーズだけど、形は素敵」みたいなのは、どうにも気恥ずかしくて選べない。
NO BIG DEAL STYLEについて
NO BIG DEAL STYLEは、スケボーショップHI5が提案するスケーターらしい着こなし。自分のスタイルをブランドや価格ではなくて、自分のセンスで表現すること。 友達に「それいいね」と言わせて、「大したことないよ(NO BIG DEAL)」と返す。そんなスタイリングをお伝えしています。
でも、どうしても、あの綿ポリ(コットンとポリエステルの混紡素材)の着心地を肌で味わいたいし、スケーターだったら、やっぱり874を穿きたいという気持ちが高まってしまい、とうとう、自分でリメイクすることにした。
ユーズドのDICKIES 874を少しだけ仕入れて、家にある家庭用ミシン(いつもは娘の名札なんかを縫っている)で、ウェストにプリーツを入れてみた。
仕入れたDICKIES 874は、40インチ前後のもの。普通に穿くと、腰で留まらず、床にストンと落ちて脱げてしまう。だけど、プリーツを入れることで、ちょうど腰骨あたりで留まってくれるようになり、ベルトをしてもウェストのフックが外れることがなくなった。
そして、なにより、シルエットが最高のパンツになった。もちろんオリジナルDICKIES 874の無骨なワークウェアのシルエットは愛すべきものだけど、今の自分には、すこしハード過ぎる。ファッション性というより、軽快さが欲しいところだったのだけど、プリーツを入れることで、理想のシルエットになった。
ウェストにプリーツを入れることで、ヒップ周りにボリュームができて、サイドポケットあたりが、フワッとふくらむ、ほどよいテーパードシルエットになった。DICKIES 874の無骨さを残しつつも、スニーカーがハマるシティ感を楽しめるパンツになってくれた。今回は、バルカナイズドソールのNIKE SB BLAZER LOWを選んだけど、DUNKやNEW BALANCEのようなカップソールシューズでもバッチリ合わせられる。
仕入れたDICKIES 874の全てにプリーツを入れ終わって「よっしゃ発売!」と思ったんだけど、せっかくだから、サイドにオリジナルのタグを縫い付けた。
タグの裏には、NO BIG DEALカスタムの証として「CUSTOMIZED」とプリント。ちょっとしたことだけど、さらにアイテムに思い入れができた。タグは、沢山作ったから、これからも古着のリメイクをしたときに使おう。
スタイリングに使ったベージュ以外にも、ネイビーとブラックもある。全て古着のDICKIES 874をベースにしているから、サイズや生地感に個体差があって、それも愛すべき理由になると思う。
リメイク作業もタグの縫い付けも裁縫がほぼ素人(アパレル店員時代に裾上げをした程度)の自分がやったから、精細な職人仕事ではないけど、その辺は、ご愛嬌としてご理解をお願いします。
今回は、8本だけの発売で、次回の発売も未定です。ぜひこの機会にチェックしてみてください。