伝統と革新を表現したNIKE SB DUNK LOW PRO "ELECTRIC"とアメリカ代表に聞きたいこと。
NIKE SBから、フランス パリ大会を記念したDUNK LOWが出る。
ELECTRICと名付けられたDUNK LOW。NIKEの数々の名作シューズをデザインしたティンカー・ハットフィールドが、ニューヨークで見かけたビンテージソファーからインスピレーションを受けて生み出したサファリプリントが特長のDUNK。クラシックなサファリプリントと前衛的なブルーのシューレースのコントラストが、伝統と革新の化学反応で進化してきたスケートボードカルチャーを表していて、フランス パリ大会を記念してリリースされる特別なDUNKにふさわしい仕上がり。
今回のフランス パリ大会のスケートボードも最高だった。日本代表がメダルを沢山獲ったことも素晴らしいけど、選手もサポーターも観客からも、判定に対する抗議がなかったことが、スケーターとして誇らしく、最高の大会だった。
堀米雄斗が最後のトリックで、2位の選手のポイントを上回り、大逆転で金メダルを獲った。誰もが人生のドラマを感じた瞬間だったと思う。自分も、こんなことが本当に起きるのかと思った。そして、0.1ポイント差で金メダルを逃したUSAチームから、判定に対して抗議がなかったことにも感動した。この人たちは、国を代表して出場する大舞台でさえも、本当にスケートボードを楽しんでいるのだということを実感した瞬間だった。
メダルより大切なものがある。というのは、命を削りながらトップを目指す選手たちにとっては、綺麗事だし、負けた選手に絶対に言ってはいけない言葉だと思う。でも、スケートボードは、全体でそれを表現していたように思う。選手、サポーター、ジャッジ、観客、全員が、スケートボードを楽しんでいた。スケーターは、ポイントを稼ぐにいくのではなく、会場を沸かせてやろうとするし、観客は、スケーターのトライ全てに拍手し、ジャッジは、上手さよりも盛り上がりを重視していた。
スケートボードが今日も、「沸かせた者が勝つ」という価値観で前進していて、本当に良かったと感じたフランス パリ大会だった。
堀米雄斗のドラマは、あの会場にいた人たち全員で作ったものだと思うのだけど、銀メダルと銅メダルを獲ったアメリカ代表選手に聞きたいことが一つある。彼らは、堀米雄斗の最後のトリックの失敗を願っただろうか。
NIKE SB DUNK LOW PRO "ELECTRIC"は、8月9日発売。