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NIKE SBとスケートボードの歴史のマイルストーンになるシューズ。

Grant Taylor(グラント・テイラー)がNIKE SBのプロになって今年で20年ということで、お祝いのBLAZER LOWが出る。


中国伝統の陶磁器を表現したホワイトとコバルトの2トーンが美しいレザーのBLAZER LOW。インソール、アウトソール、包装紙、カスタムステッカーなど、すべてがホワイト&コバルトで統一されたスペシャルエディション。ヒールには、20周年を表す型押しが入る。アッパーのレザーは、スケートのトリックで削れることで、コバルトが現れる。新品のまま記念品のように飾るのもいいし、スケートで削ったあとのリアルなスケートシューズの状態で保管するのもいい。どちらにしてもグラント・テイラーの偉業を祝うことに違いはない。

BLAZER LOWといっても、このモデルは、Grant Tayloのイニシャル"GT"が冠されたBLAZER LOW PRO GT。これは、GT自身のアイデアでカスタムされたBLAZER LOWという意味だ。

BLAZER LOW PRO GTは、元々のNIKE SB BLAZERのミッドソールのラバーを、ほんの少しアッパー側に引き上げてある。このラバーのおかげで、オーリーとキックフリップのときにグリップが効き、耐久性も上げられている。トランジションとストリートを攻め続けてきたグラント・テイラーだからこそ気づくことができたカスタムで、彼とNIKE SBが世に送り出した名スケートシューズのひとつだと思う。

NIKE SBのシューズ選びに迷ったら、とりあえずBLAZER LOW PRO GTのブラック&ホワイトを選んでおけばいいと思う。スケートショップとしても、BLAZER LOW PRO GTのブラック&ホワイトは、在庫を切らしてはいけないシューズだと思っているけど、自分が履きたいと思ったときに在庫がないと困るというのが本音だ。年に数回どうしてもBLAZER LOW PRO GTのブラック&ホワイトを履かなくてはいけない時があるのだ。

グラント・テイラーは、キッズ時代からNIKE SBを履いていた。自分が初めてグラント・テイラーを見たのは、NIKE SBがスタートしたばかりにリリースしたDVDだった。まだ幼さが残るグラント・テイラーは、DUNK HIGHを履いてストリートを攻めまくっていた。

若いときは、東海岸のスケーターというイメージだった。Alien Workshopのプロだったけど、ブランドのごたごたから抜け出して、西海岸サンフランシスコの名門チームANTI HEROに移籍し、クラシックイーグルの翼を手に入れた。プロスケーターを名乗れる条件は、色々あるだろうけど、グラント・テイラーは、毎年フルパートをリリースしている本物のプロスケーター。ストリートもトランジションもプールもバーチカルも凄すぎて、彼一人でスケートチーム5個分くらいのパワーがある。現代のスケートボードスタイルの究極体と表現しても、さしつかえないと思う。

グラント・テイラーの滑りの影響を受けて育ったキッズたちが、グラント・テイラーのスタイルをひとつの要素として、また新しいスタイルを見せてくれる日まで生きていたい。グラント・テイラーなくして、これからのスケートボードのスタイルは語れない。だからこそ、このNIKE SBから出るシューズは、マイルストーン的価値があると思う。そして、そろそろ、彼のフルオリジナルシグネチャーシューズが出ないかと期待しつつ20周年を祝おう。

NIKE SB BLAZER LOW PRO GT PRM “Fine China 20 Years”は、10月27日発売。

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