褒め言葉としてのクソ、カッコいい汗じみ、ストリートスケートの次の段階。
ハイファイブのオリジナルアイテム SPORT LIKE SHITの新作を作ったから、スケーターのHeiryoとSoujiを誘って撮影に出かけた。
NO BIG DEAL STYLEについて
NO BIG DEAL STYLEは、スケボーショップHI5が提案するスケーターらしい着こなし。自分のスタイルをブランドや価格ではなくて、自分のセンスで表現すること。 友達に「それいいね」と言わせて、「大したことないよ(NO BIG DEAL)」と返す。そんなスタイリングをお伝えしています。
十代の頃によく聴いていたパンクバンドの人がライブで言っていた言葉。「クソみたいな音だけど、楽しんでいって」。
謙遜でもないし、ことさらに自分を悪く言っているわけでもない。
彼の素直な意見として、自分たちの音を「クソ」と表現したのがものすごくカッコよく感じた。
ダメならダメなほど輝くものがこの世にあるということを、パンクから教えられたような気がした。今では、「クソ」も「ヤバい」も良い意味で使われる。やっぱり、世界は下から見たほうが本質を見つけられるのかもしれない。
クソみたいな音、Sound like shit.
いつか、このフレーズを何かで使いたいと思っていて浮かんだのが、SPORT LIKE SHITだった。
スケボーがオリンピック競技になって、メダルを授与されたり、スポーツマンとして認められたりしてきている。公共のキレイなコンクリートパークも増えた。すごく良いことだけど、道端や空き地で滑ってきた僕たちには、少し居心地悪い。そんなスケーターのための、SPORT LIKE SHITなのだ。
今回は、キャンプキャップとTシャツとショーツを作った。
キャップは、これから始まる夏にピッタリのキャンプキャップ。ツバには芯が入っていないから、くるくるっと丸めてポケットに突っ込んでおける。撥水加工が施してあるから、アウトドアにも使える。スポーティなシルエットとSPORT LIKE SHITのロゴがハマって良い感じ。カラバリも多いから、気分に合わせて選ぼう。
Heiryoに着てもらったのは、左胸にSPORT LIKE SHITの刺繡を入れたTシャツ。ボディは、Los Angeles Apparelの6.5オンス。肉厚でルーズなシルエット。ワンサイズ大きめに着るとダボッとしたビッグシルエットになる。
撮影の日は、30度を超える真夏日。きっと汗だくになるだろうということを見越して、アッシュグレーを選んだ。汗じみを作るためだ。
アッシュグレーは、Tシャツのカラーの中でも、一番汗じみが目立つ。予想通りHeiryoのTシャツには、あっという間に汗じみができた。汗じみを嫌がる人もいるけど、自分は、カッコいいと思う。アッシュグレーは、ヘザーグレーよりも明るいグレーで、アメリカのグレーという感じがするのが良い。白に近いグレーだから、清潔感もある。せっかくの夏だから、汗をかいてスケボーしよう。
ショーツは、Los Angeles Apparelのスエットショーツをボディに選んだ。ルーズだけど、丈はそんなに長くないし、肉厚の14オンススエットは、リラックスした履き心地なのに寝巻き感が出ないのが良い。スケートはもちろん、スポーツや夏のバカンスにも使える。ジャストサイズだと丈が短くなるから、ツーサイズくらいアップして腰履きしてルーズに履きたい。
撮影は、富山の大きな川の堤防広場。最近買った組み立てレールを持っていって滑った。スケートパークの存在はありがたいけど、柵の中に閉じ込められている感覚になるときがある。ストリートで好き勝手できる時代が終わり、スケーターを閉じ込める段階に来た。そろそろ、ストリートスケートは、次の段階を目指さなくてはいけないような気がする。
ハイファイブのSPORT LIKE SHITアイテム。キャップは、在庫分だけの販売。Tシャツとショーツは、予約受付中です。