こぞってジャノスキ。
NIKE SBのJANOSKIがOG+として復活した。
JANOSKIは、プロスケーター ステファン・ジャノスキーのシグネチャーシューズ。JANOSKIが発売されるや、すぐにNIKE SBライダーたちが、こぞって履くようになった。そして、俺たちも、こぞって履いた。「こぞって」は、「ひとり残らず全員で」という意味だ。世界で一番売れたスケートシューズであるJANOSKIにこそふさわしい言葉だ。JANOSKI以外は、こぞっていないのである。
JANOSKIは、NIKE SBの中では、後発モデルだけど、VANSでいうところのAUTHENTICの立ち位置だと言っても過言ではないと思う。デッキシューズタイプのスケシューのトリックのやりやすさと言ったら他にない。スケートシューズブランドのラインナップに必ず一足は、デッキシューズモデルを入れておきたいところだ。
インソールにズームエアは入っているけど、全体的にはクッション性もフィット性もカスタムされていなくて、素のまんまのスニーカーという感じなのだけど、シューレースがレザーだった。なぜかよく分からんが、このレザーシューレースに俺たちはやられてしまい、何足もJANOSKIを履きつぶした。今思えば、どうしてあんなにレザーシューレースに熱狂したのか。ほどけやすいし、ホールに通しにくいし。でも、トリックで切れにくかったのは良かったし、とにかくレザーシューレースのスケシューというのがたまらなくカッコ良かった。
自分なんかは、スケート用と普段履きのJANOSKIを持っていた。普段履き用のブラウンスエードのJANOSKIに、ラルフローレンのショーツを合わせたりするのが好きだった。若気の至りで「俺は、スケシューしか履かん」というこじらせを発動しているときのデートに、JANOSKIは、大活躍してくれた。
スタンダードなデッキシューズモデルの他に、ミドルカット、スリッポン、ビジブルエア搭載モデルなど、沢山のバリエーションが発売されたJANOSKIだけど、ある時をさかいに、ラインナップから消えてしまっていた。
お店でたまに、JANOSKIは出ないんですか?と聞かれることがあったし、お客さんの中で、昔はJANOSKIばっかり履いていたというスケーターもいる。NIKE SBのミーティングでJANOSKIが復活するというのを聞いて、個人的に密かに盛り上がっていた。
そして今回、これまでに見たことがない、モダンで美しいトリコロールカラーで復活した。
インソールがコルク仕様だから素足で履くと気持ちいい。しっかりズームエアが搭載されているのも嬉しい。このインソールだけでも買う価値ありそうだ。本気スケート派の人のために、通常のインソールも付属している。
一時期は、いつでもどこでも買えるスケートシューズだったJANOSKIだけど、今回のOG+は、限定での発売。入荷数もわずかで、再入荷予定なし。かつて、あんなに俺たちをこぞらせたJANOSKIが、今回は、こぞってこないのだ。手に入れた人は、とてもラッキーかもしれない。いつか、またみんなでこぞってJANOSKIを履く日までスケボーを続けよう。