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Fly StreetwearのNIKE SB DUNK LOWとアジアのスケートボードカルチャー。
NIKE SBからFly StreetwearとコラボレーションしたDUNK LOWが出る。
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Fly Streetwearは、中国 上海のスケートショップ。1999年のオープン以来、中国のスケートシーンを支えている名店らしい。どこの国でも、スケートボードカルチャーというのは、コンテスト会場ではなく、ローカルのお店から始まるものなのだ。
Fly Streetwearが作ったDUNK LOWのスウッシュとヒールの刺繍には、路上で売られているクチナシの花束があしらわれている。中国の人々は、香水が高価だった時代に、このクチナシの花束を香水がわりにぶら下げたりしていたらしい。DUNKの発売に合わせてリリースされた映像にも、クチナシの花が出てくる。
上海の古い町並みとキレイなストリート。若者と老人。アジアの文化とアメリカの文化。新しい時代とノスタルジー。いろんな対比が見られるカッコいいクリップだった。
同じアジア圏のスケーターとして、中国のシーンがどのように進化して行っているのか興味がある。オリンピックやメディアの影響で、スケートボードの認知度は上がってきているけど、街で滑るスケーターに違和感を感じる人は、まだまだ多いと思う。ここまでアメリカナイズされた日本でさえ、本場のスケートボードをそっくりそのまま持ってきただけでは、拒否反応が出てしまう。中国はどうなんだろう。
スケートボードのトリックには、何かを壊すイメージが付いてしまった。街の人々にスケートボードの全てを理解してもらうのは、とても難しいけど、共存していくことが目的ならば、これまで守られてきた文化をスケーターが大切にしようとする姿勢も必要だと思う。無理に良い子になる必要はないし、逆に、拒絶を強める必要もなくて、街の一員として自然体で楽しく過ごすことが最初の一歩かもしれない。Fly Streetwearのスケーターたちが、クリップ通りのナイスガイだとしたら、きっと中国のシーンは、良くなっていくような気がする。
NIKE SB DUNK LOW PRO QS "Fly Streetwear"は、5月16日発売。アパレルも出る!