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NIKE SBのオレンジレーベルシリーズと儲からないスケートショップを続ける2つの理由

今シーズンも、NIKE SBから、スケートショップ限定のオレンジレーベルシリーズが出る。

今回は、DUNK LOW、BLAZER MID、JANOSKIの3モデル。ネイビーレザーのアッパーにガムソールというカラー。派手な見た目のシューズよりも、トリックに集中したいストイックなスケーターでも選びやすいクラシックな3モデル。

オレンジレーベルのシューズは、限定ラインやカタログ掲載ラインよりも、落ち着いたカラーリングが多く、NIKEのアーカイブにありそうなクラシックなデザインが多い。スケーターに最高品質のシューズを提供するというコンセプトの元、素材も通常ラインより上質なものが使われている。

自分もNIKE SBのオレンジレーベルのシューズでスケートをすることが多いけど、本当にスケートしやすい。アッパーは、履いた初日から足に馴染むし、ソールは、しっかりデッキをグリップしてくれる。クラシックなカラーリングは、スケーターが好むファッションに合わせやすい。そして、スケートでボロボロにした方がカッコよく見えるのは、オレンジレーベルのシューズが最高品質という証だ。

オレンジレーベルシリーズは、"スケートショップは、スケートボードカルチャーのコアにある要素"だと考えるNIKE SBが、ローカルショップをサポートするためにスタートしたシリーズで、NIKEのオンラインストアやスポーツ店では販売されない。

オンラインショッピングやSNSが発達したおかげで、近所にスケートショップがなくても困らない時代になった。スケートデッキやシューズだって、地元のスケートショップで買うより、フリマアプリで買ったほうが安いのが当たり前になった。こんなに便利な時代でも、スケートショップは、スケートボードカルチャーに必要なのだろうか。

自分も100%ローカルのショップだけで生計を立てているわけではないので、偉そうに語ることが難しい。だけど、好きなお店があるっていうのは、自分がその場所に住み続ける理由の一つになり得ると思っている。だから、もしも、あなたが、毎週のように通うことができるお気に入りのショップがあるスケーターだったら、それは、ものすごく幸せなことだし、きっと、店長さんも幸せに違いない。そんなこと、人生でなかなかないことなのだ。

そんなスケートショップだけど、円安やアメリカの物価高の影響で、経営的に厳しい状況が続きそうだ。なんていう経済通みたいなことを考えたときに気づく。

「そもそも、今までに、スケートショップの経営が楽だったことなどない。」

ということに。自分が経営下手なだけなんだけど。

隣の芝生は青いなんていう言葉がある。あの業界は儲かる。あのブランドは売れる。心が貧弱な自分は、口座残高が不足気味の夜に、隣の青い芝生に寝転びたくて仕方がなくなるのだけど、なんとかそれをしないでスケートショップを続けてこられた理由が2つある。

1つ目は、自分の足元の芝生だって、ちゃんと青いということに気づいたから。ショップの経営がうまくいかないとき、あのブランドがあったら、あのスケーターがうちのライダーになってくれたら、あの場所に出店できたら、と自分に足りないことを考えてしまいがちだ。でも、実は、すでにお店には、素晴らしいブランドがあり、大好きなスケーターが来てくれるお店になっていたのだ。たまに狭く感じるくらいで、自分ひとりだったら、寝転がることができる芝生が育っていた。

2つ目は、スケートショップには、NIKE SBのオレンジレーベルのシューズが入荷するから。

NIKE SB オレンジレーベルシリーズは、2月6日発売。


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