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NIKE SBのTIGHTBOOTH DUNKとスケーターのDIY精神。

 NIKE SBから、TIGHTBOOTHとコラボレーションしたDUNK LOWが出る。

道端で見かける縞鋼板に見立てたアッパーとリフレクター素材のスウッシュ。夜のストリートをイメージさせられるTIGHTBOOTHらしいDUNKに仕上がっている。

TIGHTBOOTHといえば、3作出ているビデオシリーズLENZこそ、ブランドのコアだと思っている。

LENZは、回を重ねるごとに、滑り、撮影、編集のクオリティとレベルが上がった。最新作LENZ3は、日本のスケートボードビデオに一つのピリオドを打ったと思う。今後リリースされるスケートボードビデオで、LENZ3の影響を受けないものは出てこないだろう。

TIGHTBOOTHが作り出すビデオでカッコいいと思うのは、いつもDIYで作っているところだ。撮影、編集、グラフィック、楽曲すべてをオリジナルで完成させていて、とくに撮影技法にはとことんこだわっていると感じる。とっくの昔に生産が終了したSONYのビデオカメラに、これまた生産が終了した魚眼レンズをつけて、地面スレスレの位置からスケーターを撮影するスタイル。これは、スケーターが自ら編み出し、磨き続けてきた撮影技法で、スケートカルチャーのコアにあるものだ。アクションスポーツカメラで撮られた高画質でヌルヌルとした質感では、スケートボードカルチャーを感じられない。TIGHTBOOTHのビデオからは、「これこそスケボービデオの画角」というものを感じられて最高なのだ。

常に最前衛で作品を作っているTIGHTBOOTHだけど、これまでのスケートボードカルチャーの文脈とDIY精神を失っていないから、人気ブランドになった今でも、スケーターからの支持が途絶えないのだと思う。

色んなことが便利になったし、楽しいことも瞬間的になった。気づけば、企業が作った無料のコンテンツを、広告とセットで与えられる側になっている。スケートボードカルチャーもどんどん変わっているけど、DIY精神こそが、その核にあると信じて、自分たちで考えて作っていくことを忘れないようにしたい。

NIKE SB DUNK LOW PRO "TIGHTBOOTH"は、11月11日発売。

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