基本情報技術者になる(独学で全然OK)
先日、基本情報技術者試験に合格しました。
現在エンジニアではなく、今後もエンジニアになるつもりもないですが、「技術的な話が通じるビジネス職」になるための一要素になればと思い、取得しました。
記事概要
この記事では、以下をまとめます。
実際に準備して受かってきた人のナレッジとして、何かの役に立てていただければ幸いです。
スコア
まず結果から。
Aが思ったよりギリギリで、Bが思ってたより余裕あって嬉しいというスコアでした。
スコア
科目A:620/1000点
科目B:720/1000点
実際に使用したサイト、教材
何のおかげかと言われれば、基本情報技術者ドットコムです。
大量の問題、そして自身の成績ログ・苦手分析とその復習までさせてくれます。
それ以外にも知識補填のための教科書と科目B向けの問題集を1冊ずつです。
使った教材等
基本情報技術者試験ドットコム:科目Aの演習、8割これのおかげで合格した
『栢木先生の基本情報技術者教室』:主に科目Aでの知識補填を目的に、辞書的に使う
『情報処理教科書 出るとこだけ!基本情報技術者[科目B]』:科目B専用問題集として
新制度サンプル問題(科目Bのみ):これも上記基本情報技術者試験ドットコムに載せていただいていたもの
タイトルに記載の通り、取得にあたっては何かを誰かに教わることはなく、全て独学で済ませました。特にハードルはないと思います。
スケジュールと進め方
おそらく大半の方が、仕事や勉強と並行して進めることになるかと思います。自分もそうでした。
うまく自身の達成度を測れるようにできるだけ定量的な基準を設定し、同時にその達成を勉強のモチベーションとしながら、進めましょう。
以下のイメージです。
所要時間
取得までの期間:約7~8カ月
1日あたりの勉強時間:平日約1時間(フルタイムワーカーなので、今日は何もできないみたいなことも全然ありました)、休日約2時間
⇔短期間で一気にとるというよりは、ある程度長い間薄く勉強し続けるアプローチになってます
準備の流れ
(1か月)『栢木先生の基本情報技術者教室』:一通り見る+くっついている練習問題を2回(ここの問題は本当に内容確認程度なのでサクッと終わらせる)
(2カ月)基本情報技術者試験ドットコム:科目Aの過去問を5年分を3回
ここでは平成終盤あたりのものが良いと思います。
問題ごとの知識補填として、『栢木先生の基本情報技術者教室』を適宜参照する。
(半月)基本情報技術者試験ドットコム:正答率が50%未満の分野を5つ特定。自身の中で苦手意識がなくなるぐらいまで解く
苦手意識がなくなる状態:パッとその問題が出てきたときにもウッとならず、何をすれば答えにたどり着くかが見通せる状態(必ず正解できる状態ではない)。
(2か月)『情報処理教科書 出るとこだけ!基本情報技術者[科目B]』:4周
1周目⇒全部、2周目⇒全部、3周目⇒1、2周目で間違えたところだけ、4周目⇒全部
(1.5か月)基本情報技術者試験ドットコム:科目Aの過去問を2年分をだいたい80%以上の正答率で安定するまで
令和以降のものを選ぶ
(半月)新制度サンプル問題(科目B):時間を測って最初から最後まで通す用。間違えたところは吸収する。
これらをこなすことで、科目Aについては「あとはもう知識不足でしか間違えようがない状態」、科目Bについては「時間さえかければほぼ間違えない」感覚を目指しましょう。
実際、本番試験でも上記の感覚は当てはまりました。
※そのわりに、科目Aのスコア悪いんです。全然知らない知識問題が連発しました。「なんだこの概念」「このアルファベット3文字どういう意味」という問題ばっかりで、冒頭に記載の結果となりました。それでも押さえるべきところは取れていた結果、合格水準には達することができました。
合格のポイント
以上をこなす中で、これがおそらく大事だったなというポイントをまとめてみます。
達成度、正解/不正解の見える化
今回の過去問は何割正解できているのか、科目Bの問題集の前回間違えた問題は今回解けたのかなど、徹底的に可視化します。
基本情報技術者ドットコム上で、各分野ごとの正答率や自身が取り組んだ期間ごとの正答率を出してくれます。それを活用し、「正答率〇%未満の分野は、別途対策する」「この1週間で解いたものの正答率が〇%以上だったら次の教材に手を出す」など自分の中での基準を決め、それをクリアする小さな成功体験を積み重ねましょう。
苦手撲滅のための類題活用
科目Aについては、車の免許と似たようなところがあり、雰囲気でけっこうなんとかなるところも多いです。
また過去同じ問題が出ているケースも少なくないので、選択肢番号で答えがわかってしまうこともあります。
しかしそういうなあなあな理解をしても意味ないので、一度苦手と思って取り組んだ問題はぜひ違う開催回の同じ分野の類題を探して取り組みましょう。
時間は直前期まで気にせず、あくまで目の前の問題の理解に努める
時間は意外と余裕あります。TOEICなどと違い、時間勝負ではない試験と思ってよいと思います。
本番ではパソコンの右上に残り時間が秒単位で表示されてます。
(ご参考)実際に自分が持って臨んだ時間の使い方イメージと本番での時間の使い方
科目A
予定:1問に1分以上考えた場合には、次の問題に進む
実際:時間を気にする必要すらなく間に合う
科目B
予定:1問に3分以上考えた場合には、次の問題に進む
実際:後半のセキュリティ系の問題と冒頭2問が非常に簡単だったことで大きなアドバンテージを得る。そこから「1問5分かけた場合に、この問題を解いた時点で残すべき時間」だけを気にして1問にかけ過ぎないように解いた。
さいごに
以上を徹底すればだれでも取れる資格だと思います。
そして、この資格を持っているからといって何か明らかに有利に働くタイミングもないと思います。
ですが、エンジニアの頭の使い方やIT技術の基本的な考え方を理解するには非常に有益です。
しばしば言及されますが、英語と会計とITは文法がわかってないとコミュニケーションできません。
そういう文法(=その界隈における最も基本的な思考の型)がわかっていないと話す相手にとってもストレスですし、本来議論すべき内容をとり上げるまでにかなり時間がかかってしまいます。
同時に、この資格を皮切りに応用情報技術者をはじめとした難関資格も見据えることができます。
この基本情報技術者試験を通じて浅く広く知識を付けることで、自身の適性や興味関心についての理解が進む部分もあるかもしれません。
特にまだ何がしたいのかわからない、自身のオリジナリティが見出せないという方にはぜひ取り組んでみていただきたいです。
「とりあえずやるか~」にはちょうど良いと思います。
この資格への準備・合格を通じて、皆様のキャリアや興味関心がまた一歩前進し、人生にポジティブな影響を生み出すことを心から願っております。