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1000万円までの全体の道筋をざっくり考える②

2022年11月10日付けで、本企画で運用を行っていたFTX Japanに関東財務局による行政処分が発出されました。
本企画は中止とさせていただき、11月末を以て記事を全て削除させていただきます。
この度は本企画の読者の皆様、特に本企画を通してFTX Japanに口座開設された方に多大なご迷惑をお掛けすることになり、誠に申し訳ございませんでした。

前回の記事はこちら。

「とりあえずドル建てで運用する」といいつつ、USD/JPYの板取引で145円/ドルのところに指値を出して放置していますが、
円安がさらに進んでいて普通に刺さってません。

悲しいですね。円では100万円のままですが、ドル建てではゆっくりと資産価値が棄損していっています(グラフ右側)。早く運用を開始せねば!

運用残高(2022年10月14日時点)

今回のnoteでは、少し具体的な運用戦略について検討したいと思います。

国内取引所・ホワイトリスト入り通貨を使った運用

暗号資産の運用は奥が深いです。
それは某漫画の「アビス」のようなもので、深く潜れば潜るほど得られる「お宝」は大きくなる傾向にありますが、同時に危険を伴います。

例えば、DeFi(Decentralized Finance、分散型金融)を利用して「暗号資産を置いておくだけで年利〇〇パーセント」みたいなサービスがごろごろ存在するのですが(下落相場で最近は鳴りを潜めています)、
ノーリスクだと思いきや、ハッキングなどでまるごと資産を奪われたり…ということが、既存金融と比較にならないほど高頻度で発生したりするのです。

本企画は一般的な人たちを対象としています。こうした深淵部分ではなく、FTX Japanとそこに上場している「ホワイトリスト入り通貨」、そしてそれに付随するサービスのみを利用します。

国内取引所のみで、どのように運用するか?

以前書いたこちらの雑記では、「『仮想通貨』というアセットに『ホールド』という手法を組み合わせるのは相性が悪い」と主張しました。

手持ちの資産の一部をわざわざ暗号資産に投資する理由は、もちろん「上昇相場での急激な資産価値上昇」を狙うためです。

「他の金融資産とのリターン相関を考えると、資産の5~10%くらいは暗号資産で保有しておくのがいいんだよ」という教科書的な回答ができる方は、おそらく既に相当額の資産を築かれておられる方であり、
本企画のような「100万円を1000万円にする」といった俗な記事は必要ないと思います。

資産がさほど大きくない人にとって、この上方向の価格変動を求めて暗号資産を購入してホールドしておく、というのが最も一般的な運用方法だと思うのですが、
あいにく価格変動は「下方向」にも激しく、単純にホールドするだけだと最高値を記録した時点から資産価値が80~90%も落ちている…といったことがままあります(それでも過去のデータをみれば、ビットコインは最高値を切り上げながら成長を続けてきました)。

理想を言えば、コロナショックのどん底とは言わずとも、2020年中盤あたりで10000~12000ドルのころにビットコインを買っておいて、
昨年2021年のどこかのタイミングで、45000~50000ドルあたりで売っておけばよかったのです。チャートを見返すと分かりますが、売り払うチャンスは山ほどありました。

ですがそんなことが予見可能なら、あなたは既に億万長者でしょう!

ここで売れたらなぁ

普通はそれをやろうとすると、
45000~50000ドル付近で焦ってビットコインを購入してしまい、価格が下がってきていよいよまずいか…と思って20000~25000ドルあたりで売り払ってしまうのです。

この愚行を避けるために、「積み立て」と「ホールド」を組み合わせた運用方法が存在します
問題はひとつだけで、「ビットコインが下火となって消えていったとき、資産価値がなくなる」ということです。「そんなことはあり得ない!」と考える方のみが、この方法を採用することができます。

価格変動をお金に換える方法を探す

筆者の考えはもっともっとドライです。
筆者は「暗号資産が繁栄しても衰退しても、いずれにせよ豊かになりたい」んですよね~アハハ。

「そんなことが可能なのか?」という問いには筆者的にはYesなんですが、本企画上でもそれを実現できるのか?が今後の重要なテーマとなるでしょう。

さて、ここから具体的な運用方法の検討です。

100万円(+月々5万円)を数年程度の比較的短期間で1000万円まで育てるためには、暗号資産の激しい値動きを利用することが不可欠です。
ですが、ホールドするだけでは激しさの大部分を打ち消しあってしまいます。そこで、しっかりと上下予測を運用に組み込んでいきましょう

上下予測は難しく、失敗すると資産を失います。逆に当たれば資産が増えます。単純ですね。
かなりリスクをとることになりますが、十分な利回りを得るためには必要なことです。

そしてこのような運用では、我々ができることは多くありません。「何の通貨を」「どのタイミングで」「どれだけ買う(売る)」を組み合わせるだけです。
以下のような方法をメインとして検討を進めていくことになると思います。

①値動き予測に従って、低い価格帯で買う&高い価格帯で売る にチャレンジする

ある1つの通貨について、
将来的に価格が上がりそうなタイミングで買い、
将来的に価格が下がりそうなタイミングで売ります。

過去の値動きをもとに未来の値動きを予測することは、時系列分析などと呼ばれます。
値動き予測のためには過去の値動き以外にも使えるものはいろいろとありますが、本企画ではQuantZoneの性質上、外部データはほとんど使えないと思います。
(参考:QuantZoneでできそうなこと①

②ポートフォリオを組み、上がりそうな通貨を買う&下がりそうな通貨を売る にチャレンジする

複数の通貨について、
将来的に価格が上がりそうなものを買い、
将来的に価格が下がりそうなものを売ります。

クロス・セクション分析などと呼ばれる領域です。
買いと売りを組み合わせて、なるべく暗号資産市場全体の上下変動に対してニュートラルな状態をキープしておきます。

これによって、上げ相場でも下げ相場でもなるべく安定して利益を得ることを目標とします。


ちなみに本企画では、暗号通貨のステーキングやレンディングは用いません。結論だけ書くと、利回りが足りないからです。

次回は、これらの運用方法について、QuantZoneでの実現を意識しながら掘り下げていこうと思います。

それではまた!

・・・

追記(2022年11月9日)

本企画の運用で利用しているFTX Japanの母体であるFTXの経営状況が不透明になっています。
筆者の観測によれば、FTXおよび関連会社のAlameda ResearchがFTTトークン(FTXが発行したトークン)を担保に運用を行っており、リーク記事やBinance CEOによるFTT売却ツイートを発端に資金引き出しの取り付け騒ぎが起こった模様です。

11/9現在、FTXはBinanceによる救済合併に舵を切っています。
FTX Japanは日本国内で登録済みの暗号資産交換事業者ですので、顧客資産は分別管理・保護されています。

本企画自体は続行する予定(場合によってはFTX以外を利用します)ですが、状況に応じて方針を転換する可能性があります。

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