細胞検査士一次試験対策ノート 概論
G0 細胞が周期から去った、または分裂を止めている休止期
G1 細胞は大きくなる。G1/Sで次のDNA合成への準備ができているか確認 する。
S(合成) この期間にDNAの複製が行われる。
G2 DNA合成から有糸分裂が起こるまでの間、細胞は成長し続ける。 G2/Mチェックポイントで、次のM期(有糸分裂と細胞質分裂)への準備 ができているかが確認される。
M(分裂) 細胞の成長は停止し、活動エネルギーは分裂に集中される。 有糸分裂の途中M期チェックポイントで完全な分裂への準備 ができているかが確認される。
間期
細胞が分裂し、生じた娘細胞が再び有糸分裂を開始することまでの間、つまりM期と次のM期の間に必要な物質を合成し、成熟したり、タンパク質や他の物質は間期の間ずっと合成され続けている。
*細胞周期ではG1、G2/M、分裂中期にチェックポイントがあり、そこまではcyclinとcdk(cyclin-dependent-kinase)からなる複合体を中心に、細胞周期を制御している。
M期
有糸分裂と細胞質分裂が行われる。有糸分裂は約1時間程度で終了する。
前期、前中期、中期、後期、終期に分けられる。
前期:染色体の凝集が起こり、染色体が顕微鏡下で観察されるようになる
中期:核膜が消失し、染色体が赤道面に並ぶ。紡錘体もこの時期に完成する
後期:セントロメア付近で結合していた姉妹染色体が、紡錘体に引っ張られ るような形で分離し、極方向に移動を開始する。
終期:分離を終えた染色分体が脱凝集し、その周囲に核膜が再形成される。 また、この時期から細胞質分裂が始まり、細胞分離が終了する。
cyclin-dependent kinase inhibitor
サイクリンク依存ナーゼ阻害タンパク質
細胞分裂の周期を停止orスローダウンさせる (細胞周期を負に制御する)
癌抑制遺伝子 gatekeeper型とcaretaker型がある。
gatekeeper型 欠損が直接増殖以上を引き起こす。 癌化の入り口を制御している。
RB:網膜芽細胞腫
p53:大腸癌、胃癌、肝細胞癌、肺癌
WT-1:腎芽腫(ウイルムス腫瘍)
p16(INK4a):食道癌、膵癌
APC:大腸癌、家族性大腸ポリポーシス
NF1;神経鞘腫
Smad4(DPC4):膵癌、大腸癌
PTEN:子宮体癌
caretaker型
ゲノム不安定性は遺伝子変異の蓄積を介して間接的に癌化を促進する
遺伝子の安定性を調整している。
RBCA-1:乳癌、卵巣癌
RBCA-2:乳癌
hHSH2 :大腸癌
hHSH1 :大腸癌