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久しぶりの全社合宿のこと

ユーフォリアが迎えた新しい年度の元旦ともいうべき7月の1日から2日にかけて全社での合宿を千葉県某所で行った。
その日に入社したばかりのメンバーや、業務委託のパートナーの皆さんも含めて40名以上のメンバーが集まった。

コロナ禍の中でなかなか合宿もできなくなっていたので、2年半ぶりに、ようやく開催できた合宿だ。
前回の合宿に参加したのは15名ほどだったので、この期間の間に3倍近くにメンバーは増えている。

なかなか会えないリモート主体の時間が続いていたので、社員同士でもリアルで会うのは初めてという出会いも多かった。
「リアルでははじめまして」「◯◯さんってこんなに大きかったんですね」
そんな会話があちこちで行われている。

初日は、これから始まる1年・5年・その先へ向けてどういう戦略で何をしようとしているのかの話をした。
そもそもなぜ、僕たちはこの事業をしているのか。なぜ「小さい」と揶揄されるスポーツ市場にこだわるのか。なぜ複雑性の高い事業に同時並行的に取組むのか。そして、多くの人たちに支えられた我々はどれほど幸運なのか。
前に立って話していて、聞いているメンバーの空気感から時々ものすごいエネルギーを感じた。

初日の後半から二日目にかけては、各事業部門のリーダーからのプレゼンや、グループでのディスカッションを行って、そして最後にタグラグビー研修を行った。
創業時からずっと仲間の「ムラタグ」こと村田祐造によるタグラグビーだ。
タグラグビーを皆でプレーしながら、仕事のメタファーを重ねて考えたり感じたりする。
このタグラグビーには、プロラグビー選手でラグビー選手会会長(当時)だった川村慎さんもサプライズゲストで参加してくれた。

「皆さんはONE TAP SPORTSという素晴らしいものを世の中に提供しているという誇りを持って取り組んで欲しい」と慎さんは最後にしたたり落ちる汗の中でスピーチをしてくれた。
一緒に楕円球をつないだ時間を過ごしたの後の一言は、普段顧客と接する機会をなかなか持てないセクションの社員にとっても、とても響いたようだった。

研修の最後には、全員が車座になって、ひとりずつ話をした。
中には泣き出して涙が止まらない人もいる。
コロナ禍の中で入社して以来、リモート中心の仕事の中で、仲間とのつながり・紐帯のようなものを感じることができなかったのだと。
言葉にならない嗚咽をもらす彼女の様子を見て、自分の想像力が働いていないところをまざまざを感じさせられた。
社員の感情も、顧客の受け止め方も、市場の変化も、すべて自分に見えている世界がすべてではない。世界は自分には見えていない部分の方がはるかに大きい。もっと謙虚に、もっと想像力を働かせなければいけない。

かつて、こういうことを書いたことがあった。
「会社としての青春時代」
https://eu-phoria.jp/blog/2019-02-17

会社としての幼年時代はあきらかに終わり、そして青春時代も終わりに近づいている。
全員が一同に会せる時代の終わりが徐々に近づいているのだ。
その時期に、わずかの間隙を縫って開催することができた全社合宿は、極めて重要なイベントだった。

リアルでの交わりの薄れた時代にようやく持つことができたリアルのコミュニケーションは、部門をまたがったつながりの根源を成す共同記憶として、何年にもわたって活かされるだろう。

やがて全社合宿の閾値を越えてしまう前に、もう一度、リアルでの合宿の機会を持ちたい。

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