インターネット上の誹謗中傷から思ったこと

フジテレビ「テラスハウス」に出演していた木村花さんが自殺したのは昨年5月23日のことでした。当時、SNSやヤフーコメントには「誹謗中傷は止めましょう」という書き込みが溢れ、「いいね」「賛同」がたくさん押されていました。それから現在、変わらず毎日、政治家、芸能人、スポーツマン、実業家や活動家、皇族、誰かしら個人への誹謗中傷が溢れています。

これは"喉元過ぎれば"な長いスパンでの話ではなく、「誹謗中傷は止めよう」と書いたり「いいね」したその足でスポーツマンのプライベート記事や実業家のツイート記事を読み「あなたが勝っても祝福する人はいないでしょうね。これが日本国民の総意です」「お前の需要は終わってます。社会から必要とされないってどんな気持ち?」などと、ついさっき自分で思った「誹謗中傷は止めよう」は完全無視で壮大な「誹謗中傷」をし始めるのです。

なぜか?それは、ただただ何も考えていないからです。昔は「脊髄反射レス」という言い方をされていましたが、「なぜ誹謗中傷をしたらいけないのか?」という基本的な思考も経ず感情の赴くまま「誹謗中傷はもう止めようよ」「あなたのコメントのせいで〇〇が死んだら責任取れるんですか」とノリで書いているだけだからです。だから、他に面白そうな記事を見たらすぐ忘れちゃうんです。テキトーなんです。

SNSの発達や様々なコメントスペースの提供により、スマホさえ持っていれば誰でも簡単に匿名で自己主張ができるようになりました。その結果、思考せず適当に感情のまま書かれたコメントたち、そして押される「好き」「いいね」が「世間一般の意見」として認識されるようになっています。

日本人の民族性なのかとても長い年月に渡る"教育"のせいなのかわかりませんが、日本では実名で主義主張を繰り広げる活動は基本的に否定され、「意識高い系」「生暖かく見守る」存在に堕とされます。でも主義主張したい欲は多くの人にあるようで、匿名コメントの世界はとても盛んです。

しかし匿名とは、「無責任」です。

「無責任」が、「責任」をもって実名で活動している人より上?そんなことは100%あり得ません。そもそも、同じ土俵に上がれていません。実名を出した際に降りかかる火の粉に怯えて匿名でnoteを書いている私と同じように、土俵の外からピーチクパーチクなんか騒いでいるだけの害鳥レベルです。

そして「そんなことに頭なんか使う必要ない」「いちいち考えるのカッコ悪いわ」と刷り込みされた頭を使わないピーチクパーチクたちは、社会の流れを自分らの思う方向にもっていきたいマスコミ等、大きな力に利用される存在です。考える習慣が無いので誘導するのが本当に簡単なんです。そんなピーチクが大きなものに誘導されて"世論"を作ってきた結果がいまの日本です。

自分たちの将来を少しはマシにするために、考えましょう。調べましょう。いろいろな意見を偏見なく聞きましょう。

そして誹謗中傷は止めましょう。

(あと「2ちゃんねる個人情報流出事件」しかり、今日明日にでもあなたの書いた匿名コメントとあなたの実名とが紐つけられ流出する可能性がありますよ。そこを常に頭に置いておいたほうがいいです)

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