キャリアと出産
婚活がうまくいかない。
誰なら相性がいいかわからなくなって、仙台に来ている出稼ぎ台湾人と、上智大学の黒人男性とメールしてる。黒人ばっかりイイネがくる。
いつ産めなくなるか分からない不安を抱えながら、子供は産みたいと相手を探すの頑張ってる。
先日唯一手をつなげそうと思っていた日本人男性から、10日ぶりにメール。
「僕は今精神病院です。僕には彼女がいて、あなたとのやりとりは暇つぶしです」
爆死。
ランチのネタになりながらも、心挫けた。\(^o^)/
ところで今日はフランス語の今セメスター授業最後の日。少し心が揺らぐことがあった。
私には苦手な同い年くらいの女の子がいる。
彼女は綺麗で、頭の回転が早くて、アメリカ育ち。夫が稼いでいて、いつもおしゃれな服着て、キラキラのダイヤモンドつけて、パリでのお買い物が大好きで、二人目の子供を身ごもっている。
グループで文章つくる回も、一人でどんどん進めてしまい、相手に合わせてくれず苦手だった。そして頭がいいのでフランス語もそれなりにそつなくこなしてしまう。
今日朝イチで学校の食堂で予習してたら、
私の机の前をさっそうと横切り、先にある鏡で自分の膨らんできたお腹の写真を撮っていた。
子供産みたい…相手いない…ツライ…あっそれより今は予習しておかないと…授業についていけなくなる…
私にとってフランス語は仕事で使う大事な言語。今はコロナ禍で仕事も少ない時期なので、今やっておかないと一生できないと思っている。
授業のある日は朝6時に起きて自習、授業3時間受けたらまた夜まで自習室で勉強している。
とにかく必死に勉強している。
家庭も子供も英語も、そして今フランス語も手に入れようとしている彼女が、きっと羨ましいんだと思う。だから私は話すとどうしていいか分からなくなり、自分と向き合えなくなるから、苦手なんだ。
そんな今日は学期末。授業が終わってその子が先生のところへ行った。
「6月に出産予定なので、次からは来れません…」
えっ、これまで一緒にやってきたのに辞めちゃうの…?!
先生は、残念そうにまたいつかね、と返した。
私はそちらを耳だけ傾けていた。
授業の進行状況からも、次を逃すと同じ先生の授業は一年先になる。試験もあるので、次の課を取らないと、自習しても上のクラスに行くこともできない。
また戻ってくるのかな?
だけど語学勉強は筋トレと同じだから、やってないとどんどん忘れていく。
私は彼女の表情を見ることができなかった。なんか躊躇われた。そしてショックだった。
単語帳も作って勉強していたし、すごく楽しんで授業を受けていた。だから少なくとも清々しい気持ちで辞めるわけではないだろう。
私は彼女が苦手だった。なんでも持っているから。私は相談できる人も、愚痴を言える人も一人もいない。婚約者も好きな人も、なんなら彼氏も1片手では数えられない年数いない。
だけど私は出産でキャリアが止まることを許せるだろうか?自分だけお腹が大きくなって動きづらくなっていきながら、育児をしながら夫が仕事へ行く姿をみて耐えられるのだろうか?
分かったことは、ひとつだけ。
少なくとも私には今、誰もいない分、何にも妨げられない自由な時間があるということだ。
私は今この時間を使って、これでもかってくらい勉強しよう。
そしてキラキラの彼女はキラキラのまま、出産も育児も頑張っていくんだろう。
少し苦手だった憧れのお姉さん、さようなら。
ほとんど話せなかったけど、お元気で。
また戻ってきてね。