アラウンド60クラブ
訃報つづきでしょんぼりの日々だが、ZEPの一ファンとしてはエディ・ヴァン・ヘイレンの訃報について、『Listen to This, Eddie』というブートのタイトルは本当にEVHに対してなのか?エディ・クレイマーに対してなのか?という曖昧さを思い出さずにはおかない。
EVHが、インタビューでペイジのライヴ演奏の雑さをくさしたのは確かなようだが。
Album title
There are two unconfirmed theories about the meaning of the title "Listen To This Eddie". Neither theory has firm evidence to back it up.
The first theory is that it is a reference to Eddie Van Halen of the band Van Halen, who in interviews has criticised the playing ability of Led Zeppelin guitarist, Jimmy Page.[5] In particular, in an interview that Van Halen had given in January 1981 to Guitar World magazine, he was quoted as saying "Jimmy Page is an excellent producer. Led Zeppelin and Led Zeppelin II are classics. As a player, he's very good in the studio. I never saw him play well live. He's very sloppy. He plays like he's got a broken hand and he's two years old. But if you put out a good album and play like a two-year-old live. What's the purpose?"[6] Following this line of thinking, the title is a call to “Eddie" to listen to the recording of this brilliant performance and think again. However, the recording was made at a time when Eddie Van Halen was relatively unknown thus the attribution to him is likely apocryphal.
The second theory comes from a Shockwaves Magazine article by Pat O'Connor entitled "The Ten Greatest Bootlegs",[7]. According to O'Connor, the "Eddie" in the title is audio engineer Eddie Kramer, and not Eddie Van Halen, implying that even Kramer would be impressed by such an outstanding bootleg recording.
「ジミー・ペイジは素晴らしいプロデューサーです。レッド・ツェッペリン1とレッド・ツェッペリン2はクラシックです。プレーヤーとして。彼はスタジオでとても上手です。彼がライブで上手くプレーするのを見たことがありません。彼はとてもずさんです。彼は手を折ったようにプレーし、彼は2歳です。でも、いいアルバムを出して、2歳のライブのように演奏したら。目的は何ですか?」-ギターワールド、1981年1月
broken handには笑う(笑い)。
EVHがジミヘンと並ぶロックギター奏法の革命家であることは言を俟たないが、タッピングは当然として、それ以上にあの正確無比なピッキングハーモニクス(からのアーミング)が後進に与えた影響は甚大ではないか。
ロックギターの、今やなくてはならない「薬味」の標準化であって、それはタッピングに垣間見えるどこか大道芸的ギミック感はなく、ひろく、さりげなく浸透していると思う。
あえてEVHを「漫画家」にたとえるなら、登場した70年代後半という同時代性といい、ほぼ同い年の大友克洋氏が該当するのではないか。
そう考えれば、EVHの訃報がいかに巨大で衝撃的であるかロックに不案内な層にも納得いくのでは。
そのクリエイテヴィティが、実質的に80年代で燃え尽きてしまった(!)ところも似ている。
Van Halen - Led Zeppelin(rock And Roll) - YouTube
Van Halen - The Rover (Live) - YouTube
そして「漫画家」といえば、同日(10/6)のまつもと泉氏の訃報である。
ロック界には「27クラブ」という概念があるが、日本の漫画界はさしずめ「アラウンド60(アラカン)クラブ」といおうか。
まつもと先生の享年61はおそろしく早逝に感じるものの、手塚、石森両御大よりはちょっとだけ長命であることに驚く。
ところで小生、平成元年~2年にかけて「別冊近代麻雀(現・近代麻雀)」で『勝手にジャンキィロード』という『きまぐれオレンジ☆ロード』まんまのパロディ(!)作品を連載していた過去があり、なかなか思い切ったな!というか、どうかしていたのでは?という感がぬぐえない仕事だと思うが、その2次創作動機は正直なところ『オレンジ☆ロード』の熱狂的ファンというよりは『オレンジ☆ロード』が当時のラブコメの指標みたいな作品だったから……というところにある。
令和にあって「ラブコメ」はやんわりと復権の気配がみられ、ようするにもし2020年にラブコメというジャンルのパロディを描くとしたら、やはり『僕の心のヤバイやつ』をモティーフに選ばざるをえないのでは……みたいな理由だったのだ。
ネット普及以前、商業媒体でのパロディにはそれなりの批評的意義があり(?)、その辺のエクスキューズは旧住所のブログ記事などでも…… ↓
20年以上前、まつもと先生とは一度だけたしか小学館のパーティーでお会いして、「デュフフww……恐縮です……」と、激怒されることなくご挨拶できたのはよかった。