幕末諸々備忘録 その四 『Enfield Rifle Musket』
「幕末諸々備忘録」として、旧住所ブログからいくつかエントリをサルベージしておきたくなり、その四。
(2015/7/25)
Rapid Shooting with Parker Hale P53 Enfield Rifle Musket - YouTube
Loading and Firing the Parker Hale P53 Enfield Rifle Musket - YouTube
銃の画像資料として動画(高解像度推奨!)が最高なのは、↑ のようなフッテージを見れば納得せざるをえないのでは。
前装銃の装填(ローディング)の仕方というニッチなうんちくを、こうも丁寧に動画で見れる機会というのは、ネットの登場以前にはほぼなかったのでは。
パトロン(紙薬包)の取扱い、銃口(マズル)にミニエー弾がどの程度つっかえるものか、ハーフコックの具合、雷管の装着など、知識としてわかっていても、百聞は一見!となる。
幕長戦争、戊辰戦争で倒幕派が使用した前装ライフル銃は―――南北戦争終了からの大量中古を太平天国の乱向けの輸出ついでに長崎へ、という流れ―――大英帝国のエンフィールド銃を持たせておけば、とりあえず間違いはないようであり、日本にもたらされたのは1861年式が多かったらしいと。
イギリス造兵廠の刻印「TOWER」を蘭語読みしての、「鳥羽ミニエー」というやつである。
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※関連エントリ
(2016/2/11)
今回、前装銃のバヨネット(銃剣)を描く必要に迫られ、画像資料としては、目の前の箱を用い、「enfield bayonet 1853」などと入力すると、ズラリと検索結果が並ぶ、インターネッツ未来なのである。
ことに海外のオークションサイトなど、当然接写が多く、ディテールをまたたく間に把握できてしまう。
しかるに、もちろん画像は2次元なので、いまひとつ3次元としてのイメージが脳内で不足する。
実物に一度でもふれた経験があれば問題なかろうが、幕末期の銃剣などニッチすぎてミリオタ界隈でもなかなかその辺にころがっていない。
そこで、再度目の前の箱を用い、お伺いをたてたところ、どんぴしゃの投稿動画が!(↓)
The P53 Enfield Rifle-Musket_ The Bayonet Exercise c.1861 - YouTube
すごい。
というか、この何度もお世話になっている投稿者britishmuzzleloaders氏がすごい!
2:27あたりから、バヨネットの着剣(フィックス・バヨネット)方法が、百聞は一見!である。
その構造から、だいたい予想通りとはいえ、動画でないとこれほど合点がいく確認はできないのでは。
↑ は、刺突を正面から捉えた、ありそうでない貴重なアングルで、銃剣の断面が三角形なのがよくわかるのだ。