Strv 74
最近ツイッターで、映画から抜粋された短い動画ツイートをよくファボっていて、それは「ああ、このシーンたまに観たくなるのだよなあ」な、『エル・スール』〔1983〕の窓越しの父娘や『世にも怪奇な物語』〔1967〕のフェリーニ編のラストとか、なのである。
その中にベルイマンの『沈黙』〔1963〕の例の自慰シーンがあって、四半世紀前にレンタルビデオで観て以来だが、劇中、深夜の街角に戦車が、なにやら象徴的な案配で忽然と現れるシーンを思い出し、そういえばあの戦車はなんて戦車だったんだべか?と気になったのだった。
そこそこの戦車馬鹿である自分でも、一見しただけでは特定できなかったわけで(ウィキペディアはまだなかった!のだ)、相当マイナーな車両だったのだろうと。
で、先ほど、ようつべ先生の不法なお力に頼って、映画全編を見渡し、該当シーンを見つけ、スクショして確認したところなのである ↓
おそらくスウェーデンのStrv 74という戦車なのでは……?
奇妙に砲塔が大きくて、この映画の抽象空間に登場するに相応しい禍々しさだなと……
自分はベルイマンは好きとも嫌いともいえんのだが、この『沈黙』のコンセプトはけっこう好きで、きちんと観返してみようかしら?となった。
インテリの姉と、ビッチの妹とその息子が、戦時下?の雰囲気の謎の国を旅するSFっぽさがよく、生を謳歌できない姉の―――「自分の鋭い嗅覚には精液のにおいは耐えられない。私が受胎された瞬間、私は魚のように臭かったに違いない」みたいな独白があったような。