foufouと、
布と皮膚とハイネックドレスシャツ
「素敵なお洋服には、素敵な音楽が必要よ。」
foufouのお洋服に触れた時、脳裏に流れる音楽がある。
淡く金色のオーラを纏うハイネックドレスシャツは、my first foufouの一着。ウエストラインにその裾をキュッと収めて。お気に入りのフラットシューズを履き、玄関のドアを閉めたら。カネコアヤノさんの【布と皮膚】で今日のお出かけがはじまる。
「いろんなところがドキドキしてる」
歌い出しの言葉に心が重なり、ついつい顔がほころんでしまう。金色の布は今日も、太陽光を浴びてより一層輝き、吹く風は進行方向に流れている。
信号待ちの間に袖の先をつかんで肩のほうへ、布をグッと腕に添わせる。このドレスシャツの袖は本当にうつくしく、こうやって手元をタイトに、袖と腕の境界線を曖昧にしておくと調子が良い。布が皮膚の一部になるような感覚で。
駅までの道をまっすぐ歩きながら想像する。
布を織った人のこと、デザインした人のこと、仕立てた人のこと、丁寧に梱包し、それを送ってくれた人のことも。
「布と皮膚 布と皮膚 布と皮膚 交互になぞった」
この一着ができるまでに関わった人々の営みと、今ここにある一着と、私の皮膚の間を漂う、素敵な関係性。その感触を、忘れてしまいたくはないと思う。
アコースティックギターの余韻で曲がおわる。
プレイリストの2曲目がはじまる。
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