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11月15日の日記 思想の敗北

・ボイトレであった。

・歌、「大きな声を出す」「舌を使う」「音程を取る」の三技能の複合体なのだなーと最近気付いた。デカい声で覚えたメロディを歌えばいいんだけだと思ってた。ここに舌技能を反映させようとするとかなりいっぱいいっぱいである。私って舌技能が低いっぽい。スタッカートの習得にかなり手間取っておる。

・いやスタッカートって何?全然分からん。これずっと分かんないよ。サックス習ってたときから「音を切るって何?」と思ってたもん。四半世紀ここで躓いてんじゃん。四半世紀!?

・帰ったら文明の利器(動画)に頼るか。流石に。四半世紀経ったし……。


・オモコロチャンネルで、家から私物を持ってくる企画があった。そのなかで「メンバーが頼りにしているもの」というお題が出された。そこでダ・ヴィンチ・恐山さんが持ってきたものが、棍棒であった。

・「国家による暴力の独占」を自身の正義一般として強く受け入れていた私は、「頼りにしているもの=棍棒=自分で暴力を振るう準備があるという意思表示、または自衛するという意思表示」を見て、大きな衝撃を受けた。自分が暴力を受けたときに反撃することなんて、これまで金輪際考えてこなかった!!!!

・それ以来「棍棒より頼りにしているか」という視点で私物をチェックしている。暴力とは強制力であり、人に何かを強いる力のことを指す。近代社会において人間とは自由であり、何かを強いることは許されない。その例外が国家権力である(その国家でさえ恣意的な暴力は許されない)。そんなたかだか700年程度の歴史しか持たない思想を強く信じてきた私には、棍棒よりも頼りにできる私物など持っていなかった。全然ない。

・頼りにしているものを探すとき、本棚を見る。私が大切にしている宝物たちである。漫画、小説、展示会の図録、映画のパンフレット、卒論集、小説を書き写した原稿用紙。どれも大切にはしているけど、棍棒より頼りになると言えるだろうか?残念ながら……。私が守るものだと思ってる。

・動画を見てから、私って何にも頼りにしてないんだ、とずっと呆然とし続けている。恐山さんに破壊された常識の欠片を眺め、闇バイトの強盗殺人事件のニュースを聞く度、「棍棒より頼りになるもの……」と記憶を漁っている。これからは本当に必要になりそうだ。


・この動画では、加藤さんはマッサージガンを持ってきていた。「寝られないときは奥さんに(これを)当ててもらっている」と言い、そのポーズがかなり面白かった。だから購入したマッサージガン、家に届いているらしい。

・こういう影響も、あるよ。


・印象派展、行きたい!行かないと!行かなくては!!と強く念じていたけど、まだ会期あるな。行けそう。

・1月に竹久夢二展もあるらしい。行かなきゃ行かなきゃ行かなきゃ!!!!!!!!!!!!!

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