”景色合わせ”というすごく腑に落ちる言葉
最近DXとか業務改善とかの流れに巻き込まれること必須な情シスです。業務改善の問題地図を読んでとても腑に落ちた言葉があった。というお話です。
「意識合わせよりも、景色合わせ」
もうこの1センテンスだけでネタを書きます。
今から書く事は、本を読んで私自身が感じたこと、思ったことを書きますので、「そんなこと本に書いていない!」とか言わないでくれるとありがたい。
業務改善とは:自分の身の回りの困りごとに対して、個人または少人数のチームで行う。ボトムアップ型
業務改革とは:複数の部署で連携して行うようなプロジェクト。リーダーをおいてトップダウン型で進めていく。
業務改善における景色合わせということ
業務改善のアプローチは「半径5Mから始めてみましょう」と、所属しているチームや小規模(多くても10人くらいまで)な部署の単位で行われることを想定しています。
ここでの景色合わせは参加者みんなで意見を出し、みんなで同じ景色を描くという事。各個人がそれぞれ持っている意見や困りごとをみんなで共有し、自分事とし、みんなで解決に向かう。
例えば水道管に問題を抱えたマンションにて、チームの一人は「水漏れ問題はあるが今のままのオンボロのマンションでよい」。ほかのメンバーは、「修理してまともマンションにしたい」といった場合、一部屋だけ修理しないという行動では、マンション全体の水漏れ解決にはならないでしょう。
業務改革やDXのような複数部門で行うプロジェクトの場合
トップダウンで進めていくのですが、そもそもトップダウンというのが勘違いしている場合がある。経営企画部が現場や管理部署に○○やれと命令するのが仕事と思い自分らは何もしないケース。これでは景色を合わせられない。関係者が多いのでもちろん見る景色も引きの映像になる。そして景色を作るのに役割分担があるだろう。
経営層には、まず都市計画を作ってもらう。どこに住宅地を作りどこに学校や病院を作るなど大きな枠組みが必要だ。
その次にインフラ。情報システムの出番かもしれない。どこに道を作り、橋をかけ鉄道・電気・水道などを張り巡らせていく。
次に現場の担当。どんな家を建てるか、どんな車を走らせるか、など最後の色付けをしていく。みんなが同じ景色を見ているが、目線のフォーカスは違っていて、全体を見る経営層、インフラを見る情シス、学校や病院の運営を見る総務部、家の細部のディテールを見る現場、粒度は違うかもしれないが、全員揃うことで一つの景色合わせが完了すると考える。
さて、皆さんのところでは、都市計画も立てずに、「となり待ちに高速鉄道が出来て便利だって聞いたからとりあえずうちにも作ってくれ」とか、「みんなの働いた疲れを癒すために公園を作ったぞ」と、全く人のいないところに使われない公園が出来たり、そんな悲劇はありませんか?