「ファクトフルネス」まとめ
●結論
「目に見える物事や現象を思い込みで判断するのではなく、データや科学の視点から捉えていくべきである」
●思い込みで判断している身近な例
Q.「世界における低所得国(日収が2ドル以下)の人口は何%か?」
A.「9%」
一番多かった回答が50%以上という結果であったのに対し、正解はわずか9%。この問題の正解率は10%以下であった。
それほど、人はイメージや思い込みで判断している生き物である。
●正確な判断の妨げとなる3つの思い込み
その思い込みの原因となる代表的なものは3つある。
・恐怖本能
実際はそこまで危険ではないものを危険なものとして認識してしまう本能。
例)アメリカはテロや銃による犯罪が多いイメージであるが、実際は、死因全体に占めたテロの割合は1%以下。飲酒や生活習慣による死因の方が何十倍も高いのが現実である。
イメージだけで判断するのではなく、データや科学的な根拠をもとにして、原因を分析するべきである。こういった危険本能に流されると、最優先で解決すべき問題点に気が付かない危険性がある。
・焦り本能
期限を設定されることによって、プレッシャーをかけられると、焦りから正確な判断がとれなくなること。
「この物件は明日には売れてしまいますよ」
「今やらなければ権利がなくなってしまいますよ」
など、期限によるプレッシャーを与えられると、
「今決めなければならない」という焦り本能が働き、データや根拠を用いた判断の妨げとなる。
・ネガティブ本能
人間には、ネガティブな側面に注目する性質があること。
それに加えて、マスメディアなども報道機関が、ポジティブな内容よりもネガティブなニュースを優先して報道する傾向があるので、そういったメディアの印象操作に流されていることも大きな原因である。
例)事件、貧困問題、差別、環境問題
こういったニュースを目にすると、現状は悪化しているのだと捉えがちであるが、過去のデータの推移をたどってみると、現状は改善に向かっていることがよくあったりする。
そういったデータや科学を根拠にして、世界を見ていく視点が必要である。
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