Vision Proは初代Macintosh の再来か
Vision pro で興味深いのは、nrealのような「機能は限定的だが、軽さやファッション性を重視したプロダクト」にはしなかったところだ。ここ20年くらい(Steve Jobsが復帰してから)のAppleは、機能を盛りだくさんにしないで現実的なものを作る路線だったように思う。
Vision proには、軽さなどの快適さや値段の安さを重視しできるだけ多くの人に買ってもらうという即効性は犠牲にしても良いから、Spatial Computingとしての完成度を高め、その未来の指針になるものを作るという意思を感じる。(Proというネーミングはまさにその表れではないか)
どちらの方向性が正しいというものでは無い。ただ、現実的に儲からないものを作ったら赤字になるので普通の企業にはできない。基本的にビジネスとして考えたらあり得ないというか持続しないだろう。20年前のAppleも然りで、倒産寸前だったからこその選択と集中だったように思う。
そういう意味では初代のMacintoshに近いものを感じている。ゴツくて持ち運びにくいが、コンセプトや技術の理想を詰め込んだような。ただMacintoshはパーソナルコンピュータとしてたくさんの人に買ってもらう想定をしてたんじゃないかと思う。さすがに今のAppleが賢明だと思うのはマス向けのプロダクトとは捉えてはなさそうなところだ。そこまで行くには沢山クリアしなきゃいけない事があるので、現段階では開発者向けのような扱いでいくのだろう。
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