きりたんのトリセツ ~AIきりたん(NEUTRINO)に上手に歌ってもらう8つのコツ~
AIきりたん(NEUTRINO)って簡単に上手に歌ってくれるって聞いたけど、なかなか上手く歌ってくれない……。
そんなとき、ちょっとしたコツを掴むだけでAIきりたんはとても上手に歌ってくれるようになります!公式や他ブログと重複する部分もありますが、実例を多めに『AIきりたん(NEUTRINO)に上手に歌ってもらうための8つのコツ』を記載していきます。
1.基本は「1音」対「1語」
とても初歩的な話しですが、基本は「1音」対「1語」で楽譜に入力することを推奨します。
たとえば、市販の楽譜では4分音符に「愛(あい)」となっていることもありますが、そういった入力はしないほうが無難です。こういったときは、8分音符2つに分けてそれぞれ「あ」と「い」にします。
「1音」に「2語」いれてもちゃんと発音してくれる場合もあるのですが、「1音」対「1語」しておけばほぼ大丈夫ですので、こうしてみてください。
2.促音「っ」や拗音「ゃ」「ゅ」「ょ」は前の言葉に合わせる
基本は「1音」対「1語」ですが、例外もあります。それは促音「っ」や拗音「ゃ」「ゅ」「ょ」を使うときです。
たとえば、「ずっと」は「ず」「っ」「と」と各1音に分けず、「ずっ」「と」と促音部を前の言葉に含めると、きりたんが思ったとおりに歌ってくれます。
拗音「ゃ」「ゅ」「ょ」も同様に前の言葉に含めましょう。時々、納得しない発音のときもあるのでそんなときは拗音部を大文字にして前の言葉に含めてみることもおすすめします。たとえば、「今日(きょう)」は「きよ」「う」とするということです。
3.促音「っ」は「ー」で代替しても自然
促音「っ」は、2項のようにすればだいたいうまく発音してくれますが、促音「っ」で「1音」にしてピッチを変えたい場合もあると思います。そういったときは「っ」を「ー」に置き換えるのが良いです。
たとえば「ずっと」ではなく「ずーと」としても自然な日本語に聞こえます。同じ種類のものとしては以下の例があります。
(ex)
「もっと」→「も」「ー」「と」
「チェック」→「チェ」「ー」「ク」
4.耳で聞こえるとおりに入力
次に重要なことは、耳で聞こえるとおりに入力することです。
たとえば、「今日は」と言った主語の助詞「は(wa)」は、音の響きどおり「わ(wa)」と入力しましょう。以下の言葉も同様に聞こえるとおりに入力しましょう。
(ex)
「こんにちは」→「こんにちわ」
「きみへ」→「きみえ」
「そういう」→「そうゆう」
さて、ここまでは単純な日本語の発音の話しですが、ここからが重要になります。それは英語についてです。
きりたんは、あまり英語が得意ではありません。なので、英語の歌詞をきりたんに上手に歌ってもらうためには、聞こえた通りに発音してもらうようにしなくてはなりません。
たとえば、「'Cause(=なぜなら)」は、ネイティブな日本人としては「コーズ」と発音したくなりますが、よく聴いてみると「カズ」もしくは「コズ」と短く発音しています。
なので、以下のようにするとより自然に聞こえます。
これはマイケル・ジャクソンのスリラーの例です。
他には「I love you」は「アイ ラブ ユー」としたくなりますが(あいみょんのマリーゴールドはこの発音でOK)「アイ ラビュー」としたほうが英語としては自然です。
これは松任谷由実の守ってあげたいの例でした。スリラーでやった「コズ」がまたでてきました。
このように、英語は聞こえたとおりに入力するのがベターです。このように単語と単語をつなげて発音する方法をリダクションと言います。ネットとかで調べて勉強すると役に立ちますのでぜひ調べてみてください。
それでは、この項目の最後はこの言葉で締めましょう。
『out ofはアウトオブじゃないアウダでいい。聞こえないんじゃない、最初から言ってないんだ!』by関先生
英語は歌詞をそのまま入力するのではなく、よく聞いて、そのとおりに入力して歌ってもらいましょう。
5.発音がクドいときは、子音のみ発音へ
「僕(ぼく)」を普通に入力してしまうと「ぼくぅ(boku)」と聞こえてしまいます。そうなると、急にクドくて機械的な印象になってしまいます。その場合「ぼく'」とアポストロフィを入力してあげましょう。すると「ぼく(bok)」と子音のみの発音となり、より自然になります。
他には「ルルル〜♫」と歌わせたいときってありますよね?
こういったとき、普通に入力すると「ルゥルゥルゥ~」といちいち母音の「ゥ」を意識した歌い方になってしまいます。そこで「ル'ル'ル」としてみましょう。こうすると、「ルルルゥ~」といい感じに聞こえます。
他にも以下の日本語に気をつけてみてください。
(ex)
「すこし」→「すこ'し'」
「あした」→「あし'た」
また、英語の歌詞の場合、子音のみの発音が必然的に多くなりますので『4.耳で聞こえるとおりに入力』とこの方法の2つを駆使して歌わせましょう。
6.ブレス記号「’」の活用
楽譜上にブレス記号「'」を入れると、きりたんの息継ぎも反映されて、リアルさが増します。ブレスを入れるタイミングについては、実際に自分で歌ってみることをおすすめします。
また、このあとの8項にも記載しましたが、ブレスを入れることで、言葉が破綻するのを避ける役割もありますので、積極的に入れましょう。
7.ウィスパーボイスを避けよう!
きりたんは、休符の後に母音(あ、い、う、え、お)や『わ』などを歌わせようとすると、得意な音域であってもウィスパーボイスになってしまうときがあります。
そんなときは、歌詞の頭に「っ」を挿入することをおすすめします。たとえば「あなた」なら「っあなた」とします。それで半分くらいは修正されます。
あとは、前の休符を潰してしまうことがかなり有効です。ただ、それだとせっかく作ったリズムが変わってしまいますので、最終的にタイミングを変更する処置が必要になります(9項を参照)。
それでも駄目なら、きりたんの対応音域から外れている可能性があます。最終手段ですが、得意な領域で歌わせてピッチ調整することも視野にいれましょう(9項参照)。
8.きりたんのことをよく知ろう!
最後になりますが、きりたんのことをよく知ってあげましょう!ヒトに得手不得手があるように、当然きりたんにも得意なこと、不得意なことがあります。
まずBPMですが、公式は140〜190でポップソングやアイドルソングが得意です。とはいえ、BPM100〜130でも十分歌ってくれます。
音域幅はC4〜D5が公式見解です。トップがD5なので、初音ミクなどと比較すると低めなことに注意が必要です。ただ、使ってみると実際はA5くらいまではいけます。下もA3くらいはいけますが、音の明快さが失われていきます。音域外になると声が小さくなったり、音声が破綻して(ウィスパーボイスになって)しまいます。音域外で使用したい場合には、C4〜D5で楽譜を作成した後、ピッチを上げるのが無難です(9項参照)。
また、きりたんはロングトーンがあまり得意ではありません。フレーズがあまりにも長くても音声が破綻してしまいます。ブレス又は休符で囲まれた区間のことをフレーズといいますが、このフレーズが20秒を超えると破綻しやすくなりますので、6項に示したように適宜ブレスや休符を入れてあげてください。
9.その他
・ビブラートの追加やタイミング、ピッチの変更をするときには、ツールを使うとかなり便利です。sigさんの作ったツールをおすすめしています。
ただ、このツールを使う前に、1〜8項までの内容をしっかりと反映させておくことをおすすめします。
・きりたんがどうしてもうまく歌ってくれないときは、リズムや歌詞を変更することも検討にいれましょう。
10.まとめ
11.最後に、自己紹介
最後の最後ですが、簡単な自己紹介を。ボカロPとして、オリジナル曲や曲のアレンジカバーを作っています。興味がありましたらぜひ聴いてみてください。
ニコニコ動画:http://bit.ly/2Kuet8h
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