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朝の涼 ことりどこやら 蝉時雨
わたしはだいたい目がさとい方です。目覚ましをかけなくても、1度も寝過ごしたことがありません。6時でも5時でも。
そういうタイプなので、日の出の早い夏は自然と5時には目が覚めてます。それもあんまりなので、ムリに寝直して6時過ぎから活動開始です。
5時前に目が覚めたときは、ちゅんちゅんとすずめか何かの小鳥のさえずりがBGMの役割を果たしてくれます。どうせ猛暑になるか、にわか雨に降られるかの公算が大ですが、それでも目覚めのさえずりは1日のはじまりを清々しい気持ちにさせてくれます。
6時過ぎに起きたら朝食の支度です。紅茶を淹れて(ティーバッグなので「入れて」の方がふさわしい気もしますが)、パンを焼いて、何か旬のフルーツを添えるだけの簡素なものです。それでも、冷めない紅茶に焼きたてのパンのタイミングを合わせるのは、わたしにはまだまだ難しいことです。
準備が整い、家族揃って朝食をいただきます。ささやかな一仕事を終えたわたしはホッと一息。そして、その耳に突き刺さるのはつんざくかのような蝉の鳴き声。あの小鳥たちはどこへ行ってしまったのでしょう。
こうして心地よい小鳥のさえずりは、いつのまにやら汗が吹き出そうな蝉時雨に変貌しているのでした。
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