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クラゲの小部屋:掘り出し物映画 前編【2016】

『クラゲの小部屋』としてはご無沙汰しておりますw。
毎月観た映画をツイッターなどでレビューして、『クラゲの小部屋』としてまとめておりましたが、一旦休んでしまうとなかなか再開出来ないもんですねw。それでもツイッター上では地味に続けてたりします。

これは昨年観た『インデペンデス・デイ:リサージェンス』のレビューなんですけど、これを見た佐伯悠河さんが何を間違えたのかこの映画を貴重なお正月休みの映画に選んでしまいましたw。(その模様はこちらと、こちら

独断で観る分には全然構わないのですが、何となく気まずいw。ちょっと責任を感じたりしていますw。

そんな訳で、ちょっとでも私の罪悪感を減らす為に、『2016年に観た映画の掘り出し物作品3選』を書くことにしましたーw!

ランキングとか、ベスト映画はもう皆さん観られていると思うのでランキングではなく、私の設定した独自ジャンルの中で『掘り出し物映画』をオススメするスタイルとなっておりまーす。
(ちなみにこれは『私が2016年に観た映画』の中から選んでいるので、公開年などはバラバラでーす)

では張り切ってどーぞー!


●お正月は孫と一緒に映画を楽しみたい人にはコレ!

くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ
(2012)

2012年公開のフランス映画です。フランス映画ってなんとなく小難しいイメージがあるんですけど、この映画は絵本を原作としてることもあってかとても見やすかったです。いい意味で『ジブリの新作!?』と感じる人も多いのではないかなーとw。

お話としては、子ネズミのセレスティーヌが所長に言われて町で歯を拾っている時に、粗野で嫌われ者のくまのアーネストと出会い仲良くしていくという物語です。まるで動く絵本のような繊細なタッチはジブリの高畑勲監督を彷彿とさせ、動きの気持ちよさ、ネズミがわらわらうごめく所などは宮崎駿監督を思い起こさせる、なんとも贅沢な作品となっています。(この作品の監督がジブリを意識しているのかどうかは知りませんが、きっとしているんじゃないかな~と予想しますw)

絵や動きで癒され、お話もほっこりだけではない(多民族紛争の問題なども透かしみれます)ながらも、きっとお孫さんと一緒に楽しく見れるのではないかと思うオススメ出来るアニメーション作品となっております。

ちょっと古いけどw!



●やっぱりホラーを観なきゃ始まらねぇぜ!的な人におすすめしたい映画はコチラ!

イット・フォローズ
(2015)

こちらも微妙に古いですが、気にしなーいw!
この映画は結構話題にもなったのでご存知の方も多いのではないでしょうか。
『何者かがゆっくりと近づいてきて、捕まると殺される』という至極シンプルなルールを突き詰めた作品です。この映画の一番の発明は『ゆっくりと近づいてくる』という部分だと思うんですよね。ゆっくりと(しかも徒歩で)歩いてくるので車でびゅーんと飛ばしていけばあっという間に逃げられるんですよ。

けれど、一定期間(つまり歩いてかかる時間)が経つと必ず『それ』がやってくる。今時の映画なら走らせたり、逃げた先に瞬間移動して背後から襲ったりするのが定番だと思うんですが、それをちゃんと『見えない所でも歩かせる』というルールを守らせることで、『本当にそれがやって来そう』という実在感がすごい感じるんですね。

作品としては低予算の部類に入ると思うんですが、この『歩かせる』という斬新な発明によってとても見ごたえのあるホラー映画となっております。
また『セックスをすることによって人に移せる』という要素や、タッチが青春映画っぽい演出がなされているのも『”それ”とはなにか?』という想像を膨らませることが出来て良かったです。



●やっぱりソリッドシチュエーションスリラーっしょ!という方にはこちら~!

パラドクス
(2014)

私が好きな映画のジャンルの一つに『ソリッドシチュエーションスリラー』があります。これはどんなジャンルかというと『一つの限られた空間(または状況)に閉じ込められて、そこから抜け出そうとするスリラー映画』です。このジャンルが好きになったきっかけである『CUBE(1997)』や『ソウ(2004)』などが分かりやすい例ですね。

『CUBE』の大ヒットを受けて(一つの舞台だけで済むので制作費が抑えられることもあってw)、その後ぞくぞくとこのジャンルの映画が作られました。
その流れの中で作られたのが、この『パラドクス』というメキシコ映画です。

お話としては、犯人を非常階段で追い詰めた刑事、そして長い一本道を車で走っていた家族。それぞれがその空間から出られなくなってしまい、同じ日を繰り返すという物語です。何年も(!)。

ソリッドシチュエーションスリラーの一番の弱点は『その限定状況になることの無理さ』です。意図的にそんな不可解な状況にするには色んな無理が生じちゃうんですね。それをどう設定して、どう脱出させるのかこそがこのジャンルの見どころだったりするんですが、この映画はその解法の仕方を『哲学』に求める所が斬新でした。

つまり、人生とはそういうものだ。という身も蓋もない感じw。

正直映像としての醍醐味がそれほどあるわけではないし、難解な部分もあり皆が好きという訳ではないかもしれないですが、ずっとこのジャンルを観ている私には衝撃を受けた映画となりました。

そして、ぜったいこの世界には入り込みたくないですw!



以上が、『このお正月に観たい、掘り出し物映画3選』でしたー。
多分映画のタイトル自体を知らない方も多いかもしれません。そういう方は『マッドマックス』や『レヴェナント』とか観ればいいと思いますw。わざわざ、こんな映画を観る必要ありませんよー。(えっ)

ただ、『話題の映画は大体観た。他に面白いのないのかなー?』と探しておられる方には、ちょっとでもご参考になれれば嬉しいでーす!

ではでは、2017年も善き映画ライフを~!


(ちくわ【どんぐり】)


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