縛られたくない。
あるとき、母親に電話をしたら「○○さん覚えてる?この前バッタリ遭ってさ〜。『お姉ちゃん元気?』って聞かれたよ。」と言われた。
○○さんのことは薄っすらとした記憶だが、○○さんは私のことをよく覚えているらしい。
「『お姉ちゃんどうしてる?』って聞かれてさ〜『東京で仕事してるよ』って言ってさ〜」
「『お姉ちゃんどんな風になったの?』って言われたから『あの人は自由人だわ〜!』って言ったんだよね〜。」と我が母は雑な紹介を、その薄っすらとしか記憶にない○○さんに話したらしい。
そのときに母は私のことは「自由人」に見えてるのだと知った。
「自由人」と言われても正直そのときはしっくり来なかった。
えー、そんな自由人かな〜?結構不自由だけどな…とそのときは思っていた。
ちょっと前に失恋して、それなりには落ち込んだものの、結構解放感がある。
付き合ってはいなかったけど、LINEのやりとりを続けたり、たまに食事に行ったりすることは、それなりに私には労力がいることだった。
最近は仕事もなんかやりたくなくて、バイトやろうかな〜と思っても、週数日でも会社に通うと、何か責任感で自分が無理しそうだなと思ったし…「縛られたくない」と思った。
「縛られたくない」そう、今まで気付かないようにしていた。
本当は縛られたくないのだ、会社にも、男性にも。
でも、その気持ちから見ないフリをしていた。
口では彼氏が欲しいだの結婚したいだの言っていた。
でも、そんな動きは全くしないどころか、逆方向に走って行っていた。
そして、「なんで男性は私を選んでくれないんだろう」と嘆いていた。
私は自分のことはモテないと思っているし、モテてはいないと思うけど、でも、やり方次第なんだと思う。
私は男友達がそれなりにいて…正直あまり彼氏を作りたいと思ってないことに気付いた。
彼氏が出来たら、変なところ真面目なので、それなりに男友達と遊べなくなるなと思うと不自由に感じた。
実際言えば以前に一度「ヒグチさんを見てると養ってあげたくなる」と言われて、私は「は〜〜そんなこと言ってくれる人、○○さんだけですよ〜〜。ありがとうございます。」とか言ってしまったし、
その言葉の意味がよくわかってなくて、あとあと女友達に「こうやって言われたけどどういう意味かなぁ?」と聞いたら「そういう意味だよ」と言われた。
今になってやっと、あれ、告白だったのかもな、って感じだ。
それ以外にも、きっと男性のアプローチを無碍にしたことは沢山あったのかもしれない。
だけど、興味がないのだ。
好きな人以外に好意を向けられても、多分私の中ではなんにもカウントされてないんだと思う。
好きな人とは付き合いたいけど、そうじゃなきゃ縛られたくないから、一人でいたい。
仕事も好きだけど、会社に縛られるのは嫌だし。
だからいろんな仕事を掛け持ちしていてフラフラしている。
そういう自分に、本当はまわりみんな気付いていたのに、本人が気付いていなかった。
縛られたくない、誰のものにもなりたくない。
誰かのものになるなら、降伏するくらい好きな人じゃなきゃ嫌だ。
とか思っているけど、最近じゃ自分の考えにすら縛られたくないので、明日になったらひょっこり結婚とかしちゃうかもしれない。
伸び伸び自由な自分、本当はずっとそうだったんだけど、どこか縛られて苦しそうにしてなきゃいけないように思っていた。
だけど、もう気付いてしまったから無理だ。
病院の先生は「随分楽そうよ?」と言った。
うん、楽だ。だいぶ。
#日記 #エッセイ #恋愛 #仕事 #婚活 #ヒグチトモミ #ヒグチトモミのつれづれ日記