調書

参考人聴取

 僕はまだ小学5年生なので、今日はお母さんに一緒にきてもらっています。
 覚えていないことやよくわからないことは無理に話さなくてもいいということは、今検察庁の人から聞いてよくわかりました。

 それでは、7月31日の夜、僕が通っている小学校で怖い人に追いかけられたことについて話します。
 この日は、夜に学校に集まって、健くんと純ちゃん、エミちゃんと4人で肝試しをする約束をしていました。

 健くんというのは同じクラスの鈴木健斗くんのことです。
 純ちゃんというのは同じクラスの小宮純子ちゃんのことです。
 エミちゃんというのは隣のクラスの上杉エミリちゃんのことです。
 
このとき本職は、令和元年8月4日司法警察員印須益太作成に係る実況見分調書添付の見取図②の写しを作成し、本調書末尾に添付することとした。

 僕たちが肝試しで学校の中を回った順路はこの図面のとおりで間違いありません。
 図面の㋒のところまで来たとき、すぐ目の前の音楽室のドアが開いて、斧を持った男の人が出てきました。
 僕たちはびっくりして逃げたのですが、みんなバラバラの方向に逃げてしまい、僕は一人になってしまいました。
 そして、㋓の地点で後ろを向くと、男の人が斧を持ったまま追いかけてきていたのです。
 そのときの男の人の位置は©だったと思います。
 僕はそのまま5年2組の教室へ逃げて、教室の後ろに置かれているロッカーの中に隠れました。
 ロッカーはこの図面の㋔の位置です。

 ロッカーの中では、怖くてずっと目をつぶっていました。
 そして、周りが静かになったので、ロッカーについている小さな窓から外の様子を見ようとしたら、誰かと目が合ったのです。
 そのあとのことは思い出せません。
 気が付いたら僕は教室の床で寝ていて、周りにお父さんやお母さん、お巡りさんがいました。


問:あなたが隠れていたロッカーの中で、女の人の死体と斧が見つかりました。このことについてどう思いますか?

答:僕にはよくわかりません。


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