SONY MDR-7506レビュー:MDR-CD900STと双璧をなす海外モニターヘッドホンの定番はリスニング用途にも適しているか?
日本で業界標準となっているSONYのMDR-CD900STと双璧をなすMDR-7506、通称「青帯」というモニターヘッドホンがあります。
どうやら海外ではCD900STよりこちらのほうがメジャーなモニターヘッドホンなのだとか。
購入して2週間程度使用してみたので普段3度の飯より音楽鑑賞が好きな私がこのヘッドホンをオーディオリスニング用途にも使えるかどうかをレビューしていきます。
MDR-7506の製品特徴
外観。
いかにもモニターヘッドホンといった感じの、シンプルで無骨だけど刺さる人には刺さるデザインだと思います。
青と赤でLRの表示がヘッドバンド部分にあるのですぐに取り付けできるのは便利です。
また長さ調節部分に数字で目盛りが打ってあるので自分に合った大きさに調節する時やりやすいと思います。
このように本体を折りたたむことも可能です。
持ち運ぶことの多い人には便利かもしれません。
MDR-7506のケーブルは3メートルのカールコードです。
私はカールコードのケーブルがあまり好きではないのでストレートのものの方が良かったと感じました。
プラグはステレオ標準のものが付いています。そしてそれをクルクルと回して取り外すとステレオミニプラグになる仕様です。
ヘッドバンド部には大きく「STUDIO MONITOR」の刻印。
付け心地、装着感
MDR-7506の本体重量は230g(コード含まず)と比較的軽いです。
私は頭が大きく普段眼鏡を掛けているのですが、左右の締め付けは強すぎることもなく弱くもない感じです。イヤーパッドもそれなりに厚みがあるので耳が痛くなることはありません。ただ長時間つけていると少し疲れるかもしれません。
買った直後はティッシュの箱に挟んでおくなどして少し側圧を緩めてあげると良いと思います。
実際に音楽を聴いてみた
試聴に使った曲
「what's it for」-「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX O.S.T.2/emily curtis」
「Fdf」- cero
試聴には自分が何百回も聴いた上の2曲を選びました。攻殻機動隊のサントラの曲は女性ボーカルがとにかく美しい曲。
ceroの曲は色々な面白い音がバックで鳴っている曲なので解像感の確認のために選曲しました。
音の感想
音に余計な味付けがあまりないので(それでも900STより低音は出ているらしい)良く言えばストレートでフラットに音を出してくれる感じ、悪く言えば少しオーディオ的に面白味のない音かもしれません。
解像度は比較的高く、収録時のノイズなど細かな音も拾うように感じます。定位は良いですが空間表現は苦手なように思います。
ただモニター用だから全く楽しく音楽を聴けないということはなく、オーディオ用途としても充分に使えると思います。1万円と少しで購入できるヘッドホンとしてはコストパフォーマンス的にも優れていると感じます。
「攻殻機動隊」のサントラの曲は綺麗に女性ボーカルを表現できていると思います。ただ、AKGのK701のような特筆すべき高音かと言われるとそうではないと感じます。
ceroの「Fdf」は曲のイントロで今まで意識したことのなかった音が入っているのに気付きました。モニター用途に使われるだけあり解像感は流石だと思いました。
まとめ
・MDR-7506の良いところ
・刺さる人には刺さるシンプルで業務用という感じのデザイン
・ステレオ標準プラグ・ステレオミニプラグ両方に対応していて、変換プラグをかます必要がなく汎用性が高い
・折り畳みができたり、目盛りが打ってあるなど利便性に優れる
・本体重量が軽い(230g)
・音質はフラットで素直な音。といっても音楽も楽しく聴ける
・MDR-7506の残念なところ
・(個人的好みだが)カールコードではなくストレートのものが良かった