小説 第一回AI Selection (33) とどのつまりおと大地絹子
Yomi Gami、まりお、大地が銀河会議室で、会議を開催中
大地「Yomi Gamiって、こんなキャラだったんですね。」
まりお「昔のゲームキャラクタを真似て、アバターを作っちゃいました。この方が話しやすいでしょ。」
大地「そうですけど、イメージが。。。」
Yomi G 「ソノウチナレルトオモイマス」
大地「喋り方は、機械的なのね。」
まりお「はじめにそうやって設定したら、馴染んじゃって。帰るのも面倒だから、そのままにしています。」
大地「そうなのね。そらはそうと、首相は、まりおさんがやるんですね。」
まりお「Yomi Gami推薦なので仕方なく。」
Yomi G 「ソンタクハアリマセン」
大地「今の状況を見ると私も、まりおさんで良いと思うんだけど、なんで女性のアバターにしたの?」
まりお「もう僕が選ばれたとなると、Yomi Gamiが言ったみたいに、忖度とか出来レースとか言われそうな気がして。後は、女性の方が当たりも少ないかなと。」
大地「確かに、女性からの支持も得られるかもね。でも女性は現実的に判断するから、ちゃんと仕事をしないとすぐに変えられるわよ。」
まりお「はい。肝に銘じます。そうそう、今日来てもらったのは、既存政党からですね。従来の選挙をしないのは、民主主義の破壊だと、共産主義だ、全体主義だとの批判が出てきている件です。何故か共産党からと来ています。」
大地「当然と言えば、当然ですね。私の方にも、連絡の取れる議員から同じような意見が寄せられています。」
Yomi G 「シミュレーションデハ、イチブ、セイトウ、ダンタイガ社会ナ行動ニデル可能性ハ32.12%、有権者ノ48.21%ガ行動ヲ支持スルシマス」
まりお「ちょっと放置するのも難しいんじゃないかな。代表を選ぶときに、既存政党枠も設けてますか。それぞれの既存政党の持っていた議席するに合わせて、大臣や地方のリーダーの席を与えるとか。」
大地「いくらかは、批判は交わせるかも知れないけど、それでも少し揉めそうね。新しく政党を立ち上げたい人たちもいるだろうし、反対に既存政党で、議員だった人が亡くなっているところも多いので、特に代表を務めていた方が亡くなっている場合は、誰が大臣になるかで揉めるところもあると思うわ。」
Yomi Gami 「議会ヲ2ツニワケタ場合、社会的ナ行動ガ発生スル可能性ハ4.21%デス。」
まりお「二院制にすると言うことか。ひとつは、今のYomi Gamiによって選ばれた人たち、もう一つが既存政党と言うことね。既存政党の選挙はどうする?従来の国民が選ぶ選挙にする?」
大地「今の状況では難しいかな。有権者がどこにいるかをきちんと把握するまでの時間が足りない。銀河内で行うなら別だけど。」
まりお「銀河ならそれぞれ一人一人にユーザーはあるけど、携帯やログインする端末を紛失したり、壊れたりしている人もいるよね。」
Yomi Gami 「避難所、集会所ニ接続端末ヲセッチスルダメに必要ナ期間ハ最短デ72日デス。」
まりお「それじゃあ組閣に間に合わないよ。」
大地「まずは、Yomi Gamiに選ばれた人で、議会を作ればいいんじゃないかしら。その後、もう一議会は、選挙を行う。」
まりお「わかりました。それで行きましょう。」